2025年の干支(えと)は「巳(へび)」。愛媛県立とべ動物園では、干支にちなんで蛇が注目を集めている。さらに、いたずら好きのポニーやおちゃめなゾウなど、2025年の年男・年女の動物たちも紹介する。

幸運を呼ぶ白ヘビ、その神秘的な魅力

スネークハウスに入ると、そこにいたのは縁起がよさそうな白と黄色の体をしたビルマニシキヘビの「マツリ」。じっと丸まっていても体の大きさが分かる。

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二宮幸三キーパーに干支の巳について聞いてみると、「巳は将来とか未来とか進化とか言われていて、なぜかというと、ヘビは脱皮をする。そこで生命力や再生があると言われています」と説明してくれた。

ヘビは約1~2カ月に1回のペースで脱皮する。その姿から「新たな自分に生まれ変わる」という意味が込められ、巳年は再スタートや変化のチャンスに恵まれる年といわれるようになった。

特に白ヘビは「昔からなんですけど、神様の使いとか神様が変わったものとか言われていて、幸運の白ヘビといわれています」と二宮キーパーは話す。

マツリには、他のヘビにはない特徴があり、体の模様の一部分がハート型に見えるのだ。白い体にハート模様という、まさに幸運をもたらしてくれそうな存在だ。とべ動物園に訪れた際には探してみてほしい。

実は、とべ動物園にはもう一匹白ヘビがいる。コーンスネークの「スノー」だ。マツリに比べるとかなり小さく、色素欠乏症で体が真っ白で、目が赤いのが特徴だ。「ぜひ、きょうは触ってみてもらったら」と村上ひなのキーパーの誘いに、曽我部愛麗アナウンサーが恐る恐る触れてみると「え!固いイメージがあったんですけど柔らかいですね!もちもちしてる」と意外な触り心地に驚きの声を上げた。

24歳の年男ポニー 笑顔が愛らしいマロン

「今年の年男は、あそこの茶色いポニーのマロンという男の子です」と村上キーパーが紹介するのは、とべ動物園生まれの24歳になるポニーだ。隣には真っ白なポニー、お母さんの「媛」がいつも寄り添っている。「マロンはお母さんがすごい好きなんですけど、人に対してはいたずら好きというか、ちょっと困らせたいという感じ」と村上キーパーは笑う。

しかし、お母さんの方が立場がすごく上なので、「お母さんがダメよって言ったらマロンはおとなしくなってくれます」と村上キーパーは話す。

どの角度から見ても笑っているように見えるマロン
どの角度から見ても笑っているように見えるマロン

マロンには、もう一つ特別な魅力がある。口を閉じていても少しだけ歯が出るため、どの角度から見ても笑っているように見えるのだ。

12歳の年女ゾウ 遊び好きな砥愛ちゃんの成長

アフリカゾウたちは、日々体のケアやトレーニングに励んでいる。特に耳や足の裏は乾燥しやすいため、この時期は週に1回ほどオリーブオイルを塗って保湿をしている。そんなアフリカゾウの中に、2025年に12歳を迎える年女がいる。「今一番小さい子が砥愛ちゃんで、今年12歳になりますね」と兵頭佳夫キーパーが紹介した。

兵頭佳夫キーパー:
お母さんのリカやお姉ちゃんの媛と暮らす末っ子の砥愛は、日本の動物園にいるアジアゾウの中で最年少だ。「12歳は人間と同じでまだ子どもなので、すごい遊んでますね。お姉ちゃんやお母さんはあまり遊ばないんですけど、砥愛ちゃんは階段で遊んだりタイヤで遊んだり、すごい遊んでいる姿が見られますね。

砥愛ちゃんが遊ぶ手すり
砥愛ちゃんが遊ぶ手すり

プールの横にある手すりの色が少し落ちているのは、砥愛ちゃんが同じ場所で遊んでいた証拠だという。兵頭キーパーは「あそこの手すりをこえたりとか、すごくおてんばな姿が見られます」と話す。

さらに、面白い性格をしていてすごく賢いので、お姉さんにエサをとられないようにエサをもって運んだり、乾草が食べにくかったら水につけて、つけ麺みたいにして食べたりと、食事の時間も工夫を凝らす賢さを見せる。

おちゃめな砥愛ちゃんはとても食いしん坊で、取材当日も柵が上がりきる前に一足早くエサを取りに行く姿が見られた。3頭の中で一番体は小さいものの、よく食べよく遊び、順調に成長している。兵頭キーパーは「けがもなく順調にこのまま成長してもらえたらすごいうれしいです。いっぱい遊んでいる姿を見てほしいです」と話した。

コツメカワウソのラスク
コツメカワウソのラスク

とべ動物園には、他にもジャガーのミワやコツメカワウソのラスクなど、年男・年女の動物たちがたくさんいる。それぞれの個性豊かな姿を探しに、ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。

(テレビ愛媛)

テレビ愛媛
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