栃木県佐野市の山間部に住む住民が不安を募らせていたのは、運び込まれた“違法な盛り土”。
リポート:
突然、目の前に土の山が見えてきました。これ盛り土ですかね。高いですね。

群馬県との県境にある佐野市飛駒町(ひこまちょう)。盛り土がまるで山のように積み上げられている。

リポート:
私の隣にある電柱の一番上、この先の高さと同じくらいまで盛り土されているでしょうか。
市によると、この場所は業者が2021年に市から盛り土の許可を取得。しかし、当初の計画より高く積まれたため市は是正指導を行ってきた。

問題の盛り土はこれだけではない。市に無許可で運び込まれた“違法盛り土”はさらに3カ所も。
リポート:
上を見ると木々がありません。この場所だけ木々がありませんね。何か山肌に、この場所だけに何か土を盛ったという様な様子に見えます。

上空から見てみると、盛り土の部分だけが白く、まるで採石場の様になっている。どれほどの土砂が運び込まれたのか分からないほどの量だ。
市は業者に無許可の盛り土を撤去するよう措置命令を出し、道路脇にのぼり旗を設置した。

2023年12月になると、ダンプカーによる搬入は止まったという。
しかし、業者がこれまで撤去に応じることはなかった。
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この違法盛り土のすぐそばには川があり、およそ400メートル下流には住宅が広がっている。

住民は「向こうの人家が、あそこが崩れたら埋まっちゃう。きれいに土をしてもらいたいよ。できればね。できやなかんべ」と、崩れでもしたらと、住民は不安を募らせる。

業者は盛り土をどうしていくのか。イット!の取材に対し、「危険な思いをしているのであれば、住民の方には申し訳ないと思っています。誰がみても危険だと思わない範囲にしたい。自分の私有地なので堆積してしまった」と答えた。
市は今後、「危険な盛り土」に認定することも視野に対応していく方針だという。
(「イット!」1月22日放送より)