唯一男女の区別がないオリンピック競技 「馬術」。2024年のパリオリンピックでは馬術競技で日本代表が大活躍し"初老ジャパン"という言葉も話題となったが、大分県内にも馬術競技に情熱を注ぐ高校生がいると聞き、学校を訪れた。

大分県高校総体で個人・団体ともに優勝した実力の持ち主

大分県豊後大野市にある三重総合高校だ。こちらで馬術競技に情熱を注ぐのが、3年生の鈴木菜結さん。鈴木さんは2024年6月に行われた大分県高校総体で個人・団体ともに優勝。そして2024年10月に行われた国民スポーツ大会の馬術少年ダービーで5位入賞を果たした。

鈴木菜結さん
鈴木菜結さん
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「高校に入るときに馬術部があるって知って、元々動物が好きで部活として触れ合えるのがすごくいいなと思った」と、入部のきっかけについて語る菜結さん。

そんな菜結さんが、まず練習の初めに行う日課があるという。

ーー鈴木菜結さん
「これはいま馬の部屋”厩舎”掃除をしていて、いつも一日一回こうやって馬の部屋をきれいにしています」

厩舎の掃除をする菜結さん
厩舎の掃除をする菜結さん

練習の初めは厩舎掃除から。「ボロ」と呼ばれる馬のフンを集めるのだという。しかし、この掃除はほかにも意味があるそう。

“ボロ”の数で馬の体調を把握

ーー鈴木菜結さん
「このボロの数で体調の変化がわかります。ボロをあまりしなかったりすると、おなかが痛いという感じがあるから、ボロしてくれると嬉しい」

厩舎の掃除をしながら体調の管理まで。ちなみにこちらの厩舎では、11頭の馬が生活していて11部屋全て、ほぼ毎日掃除するという。

愛馬の“アビちゃん” 「めっちゃ可愛い。特に目が好き」

そして、菜結さんのパートナーを紹介してもらった。

「この子はグッドアビリティといって女の子なんですけど、いつもアビちゃんと呼んでいます。試合で一緒に乗ったりすると、 障害でもなんでも飛んでくれるような馬で、すごい才能がある馬です」と菜結さんは嬉しそうに話す。

アビちゃん
アビちゃん

菜結さんのアビちゃん愛は止まらず、「一番は本当に顔が好きで、初めて見たときはあまり馬の顔の差がわからなかったんですけど、段々慣れてくるとめっちゃ可愛い!と思って、アビちゃんめっちゃ可愛いなっていつも思っています。特に目が好きです」と推しポイントを教えくれた。

馬術装備を身に着けると雰囲気が一変

さあ、いよいよ馬術装備を身に着けて練習開始。さきほどまでのにこやかな表情からは一変、キリっとした姿で登場した菜結さん。

「よし、頑張ろう」とアビちゃんに声をかける。

練習では始めに体を慣らすためのはや足を行い、徐々にスピードアップ。
体が温まってきたところで障害を越える練習がスタート。馬に乗る姿は真剣そのもの。

さらに動物と向き合う競技だからこそのこんな場面も。
「いい子だよ、上手上手」練習中、菜結さんはアビちゃんに声をかけ続けた。

この声掛けがアビちゃんにしっかりと伝わっているかのように、この日の練習でも2人の息はぴったり。馬の体力を考慮して30分で練習は終了。

「次は動物を手助けしたい」動物の手助けが将来は動物看護師の道へ

菜結さんに今後の目標について聞くと「これからも動物と関わって、 次は動物の手助けができるように、動物看護師になりたいなって今は思っています。馬がめっちゃ好きとか今まで思ったことなかったんですけど、 触れ合っていく中で、馬の可愛さにすごい気づいて、今は馬が二番目に好きになりま した。一番目は猫です(笑)」

動物への愛情を忘れず、ひたむきな努力を続けてきた菜結さん。これからは動物を支える立場への道と進む。

三重総合高校
三重総合高校

(テレビ大分)

テレビ大分
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