熊本・長洲町では1月19日にワラの的を奪い合う『的ばかい』が行われた。

約850年前に魔除けとして奪い合った

長洲町にある四王子神社の『破魔弓祭』は約850年前、安置された稲ワラの敷物を氏子たちが魔除けとして奪い合ったのが始まりとされている。

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1月19日は神幸行列と共に直径60センチの『的』が運ばれた後、宮司が3回、弓を放つ『三射の儀』を行い、2025年の豊漁と豊作を占った。

そして最大の呼び物でもある的の奪い合い『的ばかい』へ。本殿前には締め込み姿の男性約100人が集った。

83歳になっても体がうずく『的ばかい』

血気盛んな『ばかい衆』たちは、威勢の良い掛け声とともに稲ワラを奪い合った。的ばかいに参加した赤ちゃんのお母さんは「おじいちゃんにあげてもらったので良かった」と話す。

御利益にあやかろうと力ずくで、稲ワラを奪う男性たちは、力水を浴びながら境内を回ったあと、的を掲げて奉納した。

参加者は「ことし62(歳)になる15歳の時から出ている。やっと正月が来たな」と話し、参加者最高齢83歳の男性は「的ばかいになると、うずうずする」と、いくつになっても血が騒ぐようだ。

祭りで使われた的は地元の長洲小校区の16町内分に切り分けられ、各家庭に配られるという。

(テレビ熊本)

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