長野県松本市のイトーヨーカドー南松本店が最後の営業日を迎えた。1998年のオープンから26年余り、地域の総合スーパーとして親しまれてきたが、消費行動の変化や親会社の経営戦略により閉店に至った。2月までに閉店する33店舗に含まれる南松本店とアリオ上田の閉店により、イトーヨーカドーの店は長野県内から完全に姿を消すことになる。さらに、松本市内では2月末にパルコ、3月末に井上百貨店の閉店も控えており、街のにぎわいへの影響が懸念されている。

閉店惜しむ客の長い列

1月13日、午前10時のオープンを前に、イトーヨーカドー南松本店には閉店を惜しむ客の長い列ができた。

閉店を惜しむ客の長い列
閉店を惜しむ客の長い列
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高校生は「とても寂しいです。きょうは懐かしいなと思いながら、寂しい思いをしながら見ようと思います」と語った。

思い出の場所に別れ

親子連れの客は「キャリーバッグと、イチゴとかも安かったので買ってきました。

子どもの洋服買ったりとか、小さい時から母に連れてきた所でもあったので、寂しいですね」と話した。

1998年、開店当時のにぎわい
1998年、開店当時のにぎわい

夫婦で来店した客も「やっぱり寂しいですね、買い物するのにちょうどよかったので、いろんな思い出があるので。(今後)どうなるんだか、ちょっと心配な感じ、さびれてきちゃうんじゃないかと」と不安を口にした。

大型店の閉店相次ぐ松本

上田市のアリオ上田は関東で展開する食品スーパー「ロピア」が引き継ぐが、イトーヨーカドー南松本店の後利用は決まっていないという。

松本の中心市街地で2月から3月にかけて閉店するパルコと井上百貨店の跡地活用も明らかになっていない。

パルコは2月末に、井上百貨店は3月末に閉店
パルコは2月末に、井上百貨店は3月末に閉店

ある客は「時代とともに変わるってことなんですかね。やっぱり街ににぎわいと活性化があるといいと思います」と話した。

大型店の相次ぐ閉店は、松本の街づくりの大きな課題となっている。

(長野放送)

長野放送
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