飲食店では、看板メニューと一番人気が全く異なる「なのにグルメ」の店があります。名古屋市天白区の「とよのcoffee」では、モーニングなのに一番人気の「カレー」を目当てに客が訪れます。
■ボリューム満点でお値打ちな自家製モーニングが人気 名古屋市天白区の「とよのcoffee」
2023年3月にオープンした名古屋市天白区の「とよのcoffee」は、この日も朝から多くの人で賑わっていました。

車で40分かけてやってきたという人もいて、そうまでして食べてみたいのがこの店の“自家製モーニング”です。

ドリンク代にプラス650円で食べられる「オープンサンドセット」。
自家製食パンにエビ、アボカド、タルタルソースをのせてこんがり焼いたものなど、4種類から選ぶことができ、スープとサラダが付いています。

ドリンク代プラス720円の「自家製イングリッシュマフィンセット」は、鶏ハムとスクランブルエッグに魚醤ソースをかけた“総菜系”や、リンゴ、シナモン、レアクリームチーズにハチミツをかけたデザート系など、4種類から2つを選ぶことができ、こちらもスープとサラダが付いています。

どれもボリューム満点で、ブランチとして利用する人も多いといいます。
■人気モーニングの“なのにグルメ”はカレー
この大人気のモーニングの中に“なのにグルメ”があります。

Q.何を食べに来ましたか
男性客A:
朝カレーセットを。
「朝なのにカレー」です。
男性客A:
喫茶店なのに珍しいなと思って。
男性客B:
カレーを調べていたら見たので、食べに。朝からやっているというのを見たので。
店内には、至る所にカレーを注文している客がいました。

「とよのcoffee」は喫茶店なのにカレーが一番人気のカフェで、モーニングで食べることができます。

カレーは自家製で、日替わりの5~6種類から選べます。
カレーを食べられる喫茶店は他にもありますが、「とよのcoffee」はカレーに強いこだわりがあります。
この日の日替わりは、「国産牛すじとホルモンのジンジャーカレー」。

スパイスは、ターメリック、コリアンダーなど約30種類の中から、店主が独自にブレンドして味のベースを決めているといいます。

あめ色に炒めた玉ねぎと合わせ、ニンニク、ショウガ、ホルモン、牛すじと一緒に30分ほど煮込むという専門店にも負けないこだわりです。

肉のうまみに、奥深いスパイスの香りが食欲を掻き立てます。
この手作りカレーに、サラダとライスまたは自家製のパンが付いて、ドリンク代プラス600円です。

女性客A:
すごくおいしいです。スパイスが効いていて、本格的な味。
男性客C:
朝から結構豪華かな。
女性客B:
(モーニングとしては)なかなかないし、ボリュームあるから嬉しいなって感じですね。
女性客C:
お値打ちかなとは思います。普通、モーニングはこの金額では食べられないから。
■ハマりすぎて閉店時間を早めてカレー作りに没頭する店主
なぜ喫茶店のカレー、しかもモーニングなのにここまで本格的なカレーを提供しているのか、店主に聞きました。
「とよのcoffee」の豊川清文さん:
カレーとコーヒーは、カレーは隠し味にコーヒーを入れる人も意外といるので相性はいいと思うんですよ。喫茶メニューの枠を超えているものがあってもいいんじゃないかって。

「コーヒーとカレーは本来相性がいい」という豊川さん。これまでフレンチ、イタリアン、和食などの経験があり、カレーとコーヒーが合うことに気づいたことから喫茶店で本格的なカレーを提供したいと思いついたということです。
本格カレーが食べられる珍しいモーニングとして話題になり、ドリンク代プラス600円という価格設定もお値打ち好きな名古屋の人たちに受け、あっという間に一番人気メニューになったといいます。

日々、カレー作りに没頭する豊川さん。オープンして1年半あまりで、レシピは200種類以上になり、いまでは閉店時間を早めて、カレーを作る時間を確保するほど、没頭しているそうです。

「とよのcoffee」の豊川清文さん:
作るんだったら本格的に作りたいなと思いまして。まだ(オープンから)2年経っていないのでまだまだこれからなので、これからもずっとやり続けますよ。
2024年12月5日放送
(東海テレビ)