多用すると、話の内容が思うように伝わらなかったり、聞き手に不快な思いをさせたりすることもあるという。

もし、改善したいならどうすればいいのか。日向さんによれば、改善の第一歩は「自分からフィラー表現が出ている」と認識すること。自分がフィラー表現を言っているのに気づいた上で「話しているときに出てしまわないように常に意識する」ことで、改善が期待できるという。

話す前に自分の気持ちを落ち着かせて(画像はイメージ)
話す前に自分の気持ちを落ち着かせて(画像はイメージ)

先ほどの3パターンでいうと、「話し始めに出る」なら、気持ちを落ち着かせ、出さないように意識してから、話し始める。

「文節の区切りに出る」なら、文と文の間にあえて1~3秒の沈黙をつくる、次の文に行く前に息を出し切るなどして、間をとる。

「語尾の母音を引きずる」なら、語尾を伸ばさず1つ1つの文を区切るようにして話す。

これらを心掛けるだけでも、出る頻度は減ってくるという。

話す際は「姿勢の崩れ」に注意

また、話す際の姿勢も大切だ。姿勢が崩れていると声が出にくく、呼吸もしづらくなる。会話中に焦りの気持ちが生まれ、出やすくなるそうだ。

立って話す姿勢のOK例(左)とNG例
立って話す姿勢のOK例(左)とNG例

そんな姿勢を改善したいなら、次の4つに挑戦してみてほしい。

・足は肩幅くらいの広さに保ち、座った際には組まない
・骨盤は前や後ろに傾けず、反り腰にもしない
・背中を伸ばし、猫背や巻き肩にしない
・顎は少し引いて、上向きにしない

座って話す姿勢のOK例(左)とNG例
座って話す姿勢のOK例(左)とNG例

日向さんによれば、これらを意識すると体の軸がぶれずに重心も安定する。さらに「腹式呼吸」で話すことで、大きくて聞き取りやすい声も出やすくなるとのこと。