作成から30年が経った政府の外交文書が公開され、当時の宮沢総理大臣のアメリカ訪問やコメ市場の部分開放を巡る交渉の舞台裏が明らかになりました。

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26日、外務省が公開したのは1993年の文書およそ4500ページです。

外務省が公開した1993年の外交文書
外務省が公開した1993年の外交文書

当時の宮沢総理は、貿易摩擦が続いていたアメリカへの訪問に先立ち、外務省の幹部に「文句を言われに行くのだろう」と話し、親子ほど年が離れたクリントン大統領を「新人類」と表現して「戦後の人であるから頭が違っていると、こう思わなくては仕方ないな」と警戒しています。

首脳会談では日本が輸入をしていなかったコメの貿易自由化が議論となり、宮沢氏は、牛肉などの自由化で4年前の参議院選挙に大敗し少数与党に転落しているとして、必要な法改正が難しいとの考えを伝えました。

この会談後に両政府の秘密交渉が本格化し、12月に細川内閣がコメの部分開放を決めました。

また、宮沢氏は首脳会談で中国について「経済が発展していけば軍事的野心を発揮していく余地は十分ある」と予見しています。

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政治部
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総理大臣、官房長官の動向をフォローする官邸クラブ。平河クラブは自民党、公明党を、野党クラブは、立憲民主党、国民民主党、日本維新の会など野党勢を取材。内閣府担当は、少子化問題から、宇宙、化学問題まで、多岐に渡る分野を、細かくフォローする。外務省クラブは、日々刻々と変化する、外交問題を取材、人事院も取材対象となっている。政界から財界、官界まで、政治部の取材分野は広いと言えます。