5年ぶりにこの年末~来年は「最大9連休」となる。 長期休みをどう過ごすのか。
そして、まだ間に合う初売りの「福袋」。各百貨店に取材して見えた来年のトレンドとは。
■「最大9連休」でも街で聞くと「家で過ごす」人が多数

早いもので、ことしもあと10日あまり。 19日朝は近畿各地で今シーズン一番の寒さとなり、温泉にでも入ってゆっくりしたいと、年末年始が待ち遠しい人も多いのではないだろうか。
それもそのはず、12月28日から1月5日まで奇跡の「最大9連休」。長期休暇をどう過ごすのか、街で聞いてみた。

街の人 70代:孫が帰ってきよるからね。息子らもバラバラでな。だから家にいとかなあかん。
街の人 60代:娘がバンコク(タイ)に住んでいて、年末年始帰ってくるので。日本帰ってきたら『すき焼き』を毎回やる。

街の人 50代:9連休でしょ。子供が休みで嫌。家におって息子が何してくれる?何もしてくれへんよ。お母さん任せでしょ、家におったら。昼から『肉食べたい』って言うし、そんなん食べたくないわ。

とにもかくにも「家で過ごす」という人が多かった一方…
街の人 30代:地元が福岡なんですけど、そのついでに広島行ったり熊本行ったりしようかなと。家族で。
街の人 20代:家族でシンガポールに行きます。暖かいから行こうってなりました。
街の人 50代:元日に仕事なんです、看護師なんで。(Q.9連休の人もいますが?)うらやましいですね。
■旅行会社では「遠方への旅行が増えている傾向」

「うらやましい」長期休みを過ごす人は多いのか?旅行会社のJTBを取材すると…。
JTB広報担当 牧野文香さん:ことしは最大9連休ということもございましたので、夏休み明けてすぐぐらいの早い時期から、相談や申し込みいただいたお客さまが多くいました。遠方への旅行が去年と比べると増えている傾向にありまして、国内でしたら九州や沖縄、海外でしたらハワイやヨーロッパなどが人気になっています。
JTBによると、12月4日時点の予約状況は、国内旅行が前年比100パーセントであるのに対し、海外旅行は前年比130パーセント。このチャンスに海外に行くという人が多いようだ。
■年始の楽しみ「福袋」

そして、年始の楽しみといえば「福袋」。昭和、平成とたどると、デパートではお得な商品を詰め込んだ福袋を求めて大行列ができていた。
昭和59(1984)年 福袋売り場:新春、福袋大市でございます。
平成11(1999)年 平成福袋の購入者:軽いのんがええのんかな思ったけど、ようけ箱が入ってまんな。(中を開けてみて)枕や、抱き枕。
ひと昔前までは「袋の中身はお楽しみ」というのが主流だった、取材を進めるとことしは、福袋で“二極化”が進んでいるそうだ。一体どういうことなのか。
■高島屋は非日常感を味わえる福袋を用意

高島屋大阪店で福袋担当の袁さんに聞いてみると….。
高島屋大阪店 福袋担当 袁正記さん:2025年度版・福袋。以前からお願いしていた企画のチラシができあがりました。
南海電鉄の担当者:ありがとうございます。すごい。
高島屋では、非日常感を味わえる“体験型”の福袋を用意している。

南海電鉄とのコラボでは、普段は関西空港駅までしか運行しない特急ラピートを、和歌山市駅まで走る特別列車を運行。このコラボ福袋は去年から販売し、定員の3倍の申し込みがあったそうだ。
南海電鉄運輸車両部 増田忠信さん:どのようなものが『刺さるのか』は、常々考えているが、それが高島屋さまのお客さまに刺さるのかは心配だった。
(Q.高島屋社内ではどんな反応?)
高島屋大阪店 福袋担当 袁正記さん:正直、会社の中で、みんな目丸くなってた。そんなんできんのって。自身でいうのも恥ずかしいんですけど、大好評でしたね。
他にはこんな福袋も…。
高島屋大阪店 福袋担当 袁正記さん:こちらでございます。『懸垂幕福袋』でございます。
百貨店の入口に飾られた懸垂幕(縦約10メートル、横2メートル)に自由にメッセージを寄せられる福袋を、ことしに続き来年も用意。
そのお値段は…。
高島屋大阪店 福袋担当 袁正記さん:百貨店価格になりますが、税込み30万円というところでございます。普段、言葉では言えないメッセージをここで使ってもらえたらと思います。
ちなみにことし、購入したのは一組だったそうだ。
高島屋大阪店 福袋担当 袁正記さん:福袋の中身が分からないであったり、サイズが異なるということから、年々そういった(従来の福袋の)需要は減ってきています。 数えきれないほどの『体験型福袋』があるので、そこのところは他の百貨店には負けないかなと思う。
■阪急うめだ本店は”コスパ重視型”福袋で勝負

一方、去年まではプロボディービルダーのパーソナルレッスンなど”体験型”の福袋を用意していた阪急うめだ本店では…。
阪急うめだ本店広報宣伝担当 米田進悟さん:お客様に自信をもって出せる内容のものが出てこなかったので、(体験型は)我々で断念させていただいたということで。調整が利かないこともいろいろありまして。そのあたり事情を組んでいただけたらありがたい。
(Q.大人の事情?)
高島屋大阪店 福袋担当 袁正記さん:そうですね大人の事情で。
ことしは”体験型”の福袋ではなく、肉やフグの詰め合わせなど、お得感のある”コスパ重視型”の福袋で勝負する。

阪急うめだ本店広報宣伝担当 米田進悟さん:ぜひそのコスパのいい福袋をゲットしていただいて、その年の“良い福”を買っていただけたらなと思います。
すでに始まっているお正月商戦。
みなさんはどんな年末年始を過ごすのだろうか。
(関西テレビ「newsランナー」 2024年12月19日放送)