今週末12月22日(日)に行われる、競馬の1年を締めくくるグランプリ、有馬記念。

競馬ファン以外の間でも話題に上がる程で、今や国民的行事とでもいうべき、日本の年の瀬を彩るビッグレースだ。

今年はレジェンド・武豊騎手(55)が騎乗するドウデュース(牡5)の2連覇、そして「有終の美」となるかに注目が集まっている。
ファン投票によって選ばれた競走馬と、競走成績によって選ばれた競走馬の計16頭で争われるオールスターレース・有馬記念。

2014年からはJRA初の試みとして、スタートの枠順(馬番号)を公開抽選で行うことになり、その抽選会も話題となっている。

そこで決まる枠順により、騎手、厩舎関係者、オーナー、そして競馬ファンまでもが一喜一憂する。

有馬記念の枠順が、関係者にとってはレースの行方を、ファンにとっては勝ち馬投票券(馬券)を占う上で、非常に重要となっているからだ。
枠順が重要な“特殊レース”有馬記念
有馬記念の舞台は千葉県・中山競馬場の芝2500mの内回りコース。外回りの3コーナー付近をスタートして、すぐに内回りコースに入る。

ポイントはスタートから4コーナーまでの距離が200m弱と非常に短いところだ。
好位置を狙う各馬が密集することで、その後のレース展開を大きく左右するとも言われている。

先行したい馬、後方一気を狙う馬、それぞれの思惑がこのスタートで交錯する。
馬群はメインスタンド前のゴール板を通過してレースは残り1周。

途中でコーナーを何度も回る必要があり、外側を回り続けると多くの距離を走らなくてはならなくなり、逆に内側にいると勝負所で馬群に包まれて前に行けない、というリスクがある。

安全策を取って外を回るか、内を走り続けながら進路を探すか、馬の能力とともにジョッキーのレース戦略も重要となっている。
過去10年の「好走枠」は?
過去10年の枠順別成績を見てみよう。
有馬記念 枠順別成績(2014~2023年)
枠番(枠色) 成績(1着-2着-3着-その他)
1枠(白色) 1-1-1-17
2枠(黒色) 1-2-1-16
3枠(赤色) 2-2-1-15
4枠(青色) 2-0-2-16
5枠(黄色) 3-2-1-14
6枠(緑色) 1-1-1-17
7枠(橙色) 0-1-2-17
8枠(桃色) 0-1-1-18

勝率、連対率、3着内率の全てが高いのは5枠(黄色)となっている。
一方、7枠(橙色)と8枠(桃色)は過去10年で1着がなく、1枠(白色)と6枠(緑色)もそれぞれ3着内率が低い。5枠からやや内寄りの枠に入った馬が好走しているのが分かる。

絶好のポジションを得てレースをするためにも、有馬記念のスタートの枠順は極めて重要となっているのだ。

公開抽選会から、すでにレースが始まっていると言っても過言ではない。
運命の公開枠順抽選会はきょう17時からスタートする。

希望の枠から中山のターフを駆けるのはどの馬か、見逃せない。
(資料/写真提供:JRA)

BSフジ「2024有馬記念 公開枠順抽選会」
12月19日(木)17時から生中継
スペシャルゲスト:長澤まさみ、三上愛
フジテレビ「みんなのKEIBA」有馬記念・GI
12月22日(日)14時40分から生中継
https://www.fujitv.co.jp/sports/keiba/index.html