雪がよく降る地域は、“慣れや油断”によって危機意識が薄れてしまうことがあるそう。

特に注意してほしいのは「屋根の雪下ろし」だ。担当者も「自己流で作業したり、これまでは大丈夫だからと思ったりすると、事故につながるリスクが高くなります」と警告する。

タイミングや作業の順番が大切

そこで、雪下ろしの事故を防ぐためのポイントを紹介したい。

まずは、「作業をするタイミング」。
気温が上がると雪がとけ、屋根の上が滑りやすくなり、雪が落ちてくる可能性も高まる。また、悪天候だと視界が悪くなってしまいがちだ。こうした環境を避けやすい、“天気が良い日の午前中”がお勧めのタイミングだという。

雪下ろしは“天気が良い日の午前中”を推奨(イメージ)
雪下ろしは“天気が良い日の午前中”を推奨(イメージ)

また、「作業を進める順番」。
積雪の量にもよるが、屋根の下に雪があると転落してしまった際の“クッション”になるそうだ。自宅周辺の雪を片付けるなら、屋根の雪下ろしから始め、その雪とともに周辺の雪も片付けると、けがのリスクを低くできる。

雪が転落時のクッションになる(提供:国交省)
雪が転落時のクッションになる(提供:国交省)

そして、「雪を捨てる際の周囲の確認」も大切だ。作業に夢中になると周りが見えなくなり、屋根からの落雪や捨てた雪が、周囲の人に当たってしまうこともあるという。

2人以上で雪の片付けを行う場合は「屋根」と「自宅周辺」で役割分担し、周囲の状況や安全を確認しながら作業しよう。もし、子供が近くにいる場合は、目を離さないようにコミュニケーションを取りながら、動きに注意もしたい。

このほか、雪がよく降る地域では、除雪車などが作業していることもある。雪の片付けに夢中になって巻き込まれないようにしてほしい。

では、雪に慣れていない関東などの地域では、どのような注意点があるのだろうか。