名古屋市中村区の創作居酒屋「かげ山」は、ワンコイン500円でランチが食べられる、サラリーマンに人気のお店です。

おかずは10種類の中から選ぶことができる嬉しいメニューは、店主の“戦略”が可能にしていました。

■おかずを10種類から選ぶことができる「かげ山」のワンコインランチ

名古屋市中村区名駅3丁目の創作居酒屋「かげ山」。

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夜のメニューは、季節の食材を使った日替わりのおばんざいや…。

ダシからすべて手作りの松茸の土瓶蒸し。

鮑のお造りなど、平均単価1人5000円の創作居酒屋です。

その「かげ山」をランチタイムに訪ねてみると、行列ができていました、店内は満席です。

男性客A:
自分達サラリーマンにとっては最高のランチですね。

男性客B:
コスパ最強ですね、信じられない。

一緒に来ていた男性客:
毎日来ていますね。

毎日通うファンも多いという、かげ山のワンコインランチは小鉢2品に漬物とメインのおかず。そして具沢山の赤だしと、炊き立てのご飯が加わった全5品の定食です。

また、メインのおかずは10種類から選ぶことができます。

この日は、サワラの野菜あんかけや…。

マグロのあら煮がたっぷり入った厚切り大根。

ゴーヤチャンプルに…。

海鮮あんかけ焼きソバなど…。

幅広くバラエティに富んだラインアップです。

■ワンコインにするための店主の戦略

このメニューを1人で作っているのが、店主の影山裕二さんです。ワンコインでこのラインアップを出すことができる理由があります。

「かげ山」の店主 影山裕二さん:
夜はカウンターにおばんざいを並べてお客さんに食べていただいているんですけど、夜の残ったものを昼に有効活用することによって500円ランチが実現できています。

夜に余ったメニューを翌日のランチに使うことで、価格を抑えているといいます。

「かげ山」の店主 影山裕二さん:
(利益は)出てないことはないです、ただ薄いだけです。その分僕が頑張って市場に行く時間を変えたりだとか、そういうことでなるべく利益を出せるように頑張っています。

市場に仕入れに行く影山さんに同行しました。訪れたのは“名古屋の台所”中村区の柳橋中央市場です。

しかし、午前8時を回っていました。

「かげ山」の店主 影山裕二さん:
普通の業者さんよりは遅いですよね、多分ね。

市場は朝4時に開くため、この時間になると食材があまり残っていないようにも見えます。

「かげ山」の店主 影山裕二さん:
あえてそうしています。魚屋さんもきょう残したくないものもあるので、業者さん的には卸しちゃったら劣化が早くなって酸化するので、そういうのを僕らが、言い方悪いですけど、かっさらっていく。

影山さんによると、仲買人さんたちには生モノをなるべくその日に売り切りたいという思いがあるため、早朝でなはく、あえて市場が閉まる時間を狙って来ることで、食材を安く仕入れることができるといいます。

■ワンコインランチが繋げる「夜の営業」

そして、ランチのワンコインメニューは、夜の営業にもつながっていました。

夜の来店客:
お昼(のランチ)が美味しいので、その流れで夜もという感じでございます。

一緒に来店した客:
きょうは昼も夜も来ています。

余ったメニューをランチに使うことで食材費を抑え、あえて遅い時間に市場へ行き食材を安く仕入れる。ワンコインでランチを提供できているワケには影山さんのアイディアと努力が詰まっていました。

2024年11月7日放送

(東海テレビ)

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