石破首相は29日午後、衆参両院の本会議で所信表明演説を行った。
政権運営の方針に続いて最初に話したテーマは「外交・安保」。
「年収103万円の壁」の引き上げについては。「令和7年度税制改正の中で議論し引き上げる」とした。
また、10月に終了した電気・ガス料金への補助金も再開することを明言したが、11・12月の補助がないことに、街では「厳しい」の声が聞かれた。
「まず第一は外交・安全保障上の課題への対応」石破カラーか
「103万円の壁」など、経済対策に注目が集まる中、29日午後3時過ぎに行われた所信表明演説で、石破首相が政権運営の方針に続いて話した最初のテーマは、「外交・安全保障上の課題への対応」だった。
この記事の画像(29枚)石破首相:
まず第一は、外交・安全保障上の課題への対応です。わが国の防衛力の抜本的強化を着実に進めるとともに、同盟国・同志国との連携をさらに深めることで、わが国の独立と平和、国民の命と平和な暮らしを守り抜きます。
石破カラーのアピールだろうか、まず外交・安保をチョイスした。
「103万円の壁」引き上げ、電気・ガス補助金再開を明言
そのうえで、国民民主党が求めている「年収103万円の壁」の引き上げについては…。
石破首相:
いわゆる「103万円の壁」については、令和7年度(2025年度)税制改正の中で議論し、引き上げます。
また、10月に終了した電気・ガス料金への補助金についても再開することを明言した。
石破首相:
家庭の電力使用量の大きい1月から3月の冬季の電気・ガス代を支援します。
しかし対象は、2025年1月からの3カ月間限定。
11月だけでなく、本格的な冬が来る12月も補助金はない。
東京電力の標準的な家庭だと、10月の電気代は、本来の8910円から補助金で650円ほど負担が減った。
しかし、補助金がない11月は8868円、12月は8821円となり、10月より600円ほど高くなる。
街の人からは「オール電化なので電気代が上がると困る。ちょうど寒くなる時期なので、支えるつもりなら、ずっとというか、ある程度はやってほしい」、「年の瀬は出費も多いから、できるかぎり補助があるとうれしい。これから本格的に冬を迎えるから、(電気やガスを)使う機会は増えていく」などの声が聞かれた。
ペットホテルなど「厳しい」の悲鳴
さらに苦しい声が聞かれたのが、室内を20度前後に保つため、常にエアコンを使用しているというペットホテルだった。
室温を一定に保つ必要があり、エアコンを控えるのが難しいという。
愛犬の家らるご・ヴァイヤン理香さん:
人間だけなら厚着をしたり、暑かったら脱いだりできるけど、ワンちゃんは体温調節ができないので、エアコンは必須。節約は絶対にできないから、ちょっと大変。
また12月は、トリミングやシャンプーなどの依頼が多く、シャワーのお湯やドライヤーなどの使用も増えるという。
愛犬の家らるご・ヴァイヤン理香さん:
厳しい…厳しい…。
12月は、家計に厳しい師走となりそうだ。
(「イット!」11月29日放送より)