「きゃー、かわいい!」。高校生たちが黄色い声で迎えたのは、先生として招かれた観光“犬”使のジェームスJr.くん。実践的な観光ビジネスを学ぼうと11月14日、広島市立広島商業高校で特別授業が行われた。
柴犬のジェームスくんが高校で登壇
広島市東区の市立広島商業高校に先生として招かれたのは、山口・岩国市の観光大使ならぬ「観光犬使」、柴犬のジェームスJr.くん。

教室に入ると歓声と拍手で迎えられ、飼い主の後について壇上へ。首には観光大使の証しである赤いバンダナが巻かれている。

もともと保護犬だったジェームスくんだが、今ではラジオのDJ犬としても活躍。ヘッドホンをしてマイクの前に立ち、ラジオの冠番組で岩国市の魅力を発信するほか、地元の酒造メーカーとコラボ商品を発売した。
しかし、この日は慣れない教室の雰囲気に少々お疲れ気味のジェームスくん。生徒たちの前で大きなあくびをしたり、目を閉じてウトウト…。それを見逃さなかった飼い主からマイクを向けられた。

「今から本気出すよ!本気出す?」
「……」

ジェームスくんの声にならない返事。たちまち教室は和やかな笑いに包まれた。
「犬の観光大使」として地域振興担う
授業では、ジェームスくんが岩国市のホームページでペットと楽しめる観光地やグルメスポットを紹介するなど「犬の観光大使」として地域振興の一役を担う様子が説明された。

生徒たちは、犬が観光大使を務めるメリットなどを積極的に質問。一方、ジェームスくんはじっとしていられなくなったのか教室の中をお散歩。生徒になでなでしてもらって気持ちよさそう。

最後は生徒とハイタッチ。生徒は「動物が観光大使というのはあまり聞いたことがなかったんですけど、犬を好きな人たちが『ワンちゃんに会いたい』と岩国市を訪れたりするかなと思いました」と話す。

「先生」が言葉で語ることはなかったが、生徒たちはその愛くるしい姿からPR手腕を学ぶ貴重な授業となった。がんばれジェームス!
(テレビ新広島)