奈良市に住む当時小学1年生の有山楓ちゃんが誘拐され、殺害された事件からことしで20年になる。 楓ちゃんの父親が20年の月日に対する思いをつづった手記を公開した。

■「悲しみや後悔の思いは時間が過ぎようとも変わることはありません」

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楓ちゃんの父親の手記:ことしで楓が被害に遭って20年がたちます。よく節目と言われますが、悲しみや後悔の思いは時間が過ぎようとも変わることはありません。

20年の月日が流れても、変わらぬ苦しみが書かれた手記。2004年11月17日、奈良市の小学1年生だった有山楓ちゃん(当時7)は1人で下校しているところを誘拐され、幼い命が奪われた。

事件から20年。 楓ちゃんの父・茂樹さんが公表した手記には、時がたって変わりゆく記憶への思いも記されている。

楓ちゃんの父親の手記:楓の写真を見て楓の言葉は思い出せても、元気な声が時間とともに頭の中に響かなくなってきました。当時の悲しみとは違い時間の経過が新たな悲しみや苦しみを生み出してきます。

■風化させないため「子ども見守り隊」が見守り活動

事件現場付近では、20年間、警察が地域のボランティアと一緒に小学校低学年の下校時の見守り活動を行ってきた。 18日も事件を風化させないために「子ども見守り隊」と命名されたボランティアたちが子どもたちに声をかけ見守り活動を行った。

茂樹さんは手記で「思いを出すことも出さないことも本当に辛いものです。このような思いを誰にもしてほしくありません。行政、地域、学校による安全への取り組みが続くことを心より願います」とつづっている。

関西テレビ
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