2024年のクリスマスは物価高と平日開催が影響し、家庭での節約ムードが広がっている。そんな中、ファミリーマートでは、予算や好みに応じて楽しめる「アレンジ商品」が登場した。専門家は、アレンジで個性を演出する消費が増加すると分析している。
2024年クリスマスは低予算で家族団らんの傾向
2024年のクリスマスは、物価高の影響はあるのだろうか。
この記事の画像(12枚)クリスマスツリーやイルミネーションなど、街が徐々にクリスマスカラーに包まれる中、働く人の声を聞いた。
「ケーキのランクは一個下がるかも」
「みんな平日は仕事があるので…」
長く続く「物価高」に加え、「平日クリスマス」は5年ぶりとなる。8日、ファミリーマートがクリスマス商品のラインアップを発表した。
丹羽うらら記者:
2024年のクリスマスは、贅沢したい人から節約したい人まで、予算に合わせて楽しむことになりそうです。
“コスパ”はもちろん、“タイパ”を意識した商品を展開し、68種類の商品を、予算や過ごし方に合わせて組み合わせることができる「アレンジクリスマス」を提案した。
ケーキは、さまざまなシーンに対応できるように、2000円台~4000円台までの価格帯に設定された。
ファミリーマート商品本部 FF・スイーツ部・高倉一真部長:
帰り道に手軽にというところを考えておりますので、幅広い価格帯、人数に応じた品揃えをラインアップさせていただいております。
ファミリーマートが公表した調査によると、67.6%の人が、「2023年と比べ、クリスマスに使う金額に物価高の影響がある」と回答した。
では、「過ごし方にどのように影響するか」を聞くと、「外出控えで家で祝う」38.0%、「出費のメリハリ」30.8%、「食品を節約する」30.2%と、外出や出費を控える声が多く上がった。2024年のクリスマスは、節約を意識し、“自宅でゆっくり”という傾向が強いようだ。
事務職(30代):
2023年は、食べたかったショートケーキとブッシュドノエルの2つを用意したんですけど、2024年はどっちか1つにしようと思っています。年越しもあるし、色々お金がかかるので、クリスマスは抑えたいなと。
製造業(20代):
仕事終わって可愛いお嫁さんが、美味しいご飯を作ってくれていると思うので、家族で過ごします。ご飯用意するぐらいなので、(予算は)2000〜3000円くらい。
Q. 今年のクリスマスの予定は。
IT 関係(30代):
なにもないです。
Q. 5年ぶりの平日クリスマスについて。
IT 関係(30代):
何も思わない。クリスマスとか関係ないです。彼女彼氏いない人2:2で集まってパーティーしたい。予算は関係ない。楽しかったらいくらでもGO。
IT関係(20代):
(家族に)クリスマスケーキとプレゼントは買っていこうと思うので、(予算は)1万~2万円ぐらい。(両親・きょうだいに)1人1つずつプレゼントを買って喜んでもらえれば。
事務職(60代):
昼は近所のレストランに行くかもしれないですが、夜はゆっくり。物価高だし外も寒いので、こぢんまりかな。一年の楽しかったことを話しながら、“来年こうしようね”と、暖かい感じのクリスマスにしたいです。
節約して個性を楽しむ「アレンジ消費」
「Live News α」では、デロイトトーマツグループ執行役の松江英夫さんに話を聞いた。
海老原優香キャスター:
声を寄せてくださった皆さん、ありがとうございました。物価高でも、それぞれの楽しみ方があるように思いましたね。
デロイトトーマツグループ執行役・松江英夫さん:
皆さん、結構工夫されていますよね。私どもの消費者調査で「ここ1年での価値観の変化」で最も多かったのは、「節約とぜいたくの“メリハリ”」の29.4%で、次いでコストパフォーマンス重視が27.6%、節約志向が23.9%、健康志向が21.8%となり、「メリハリ消費」が一番顕著でした。
通常、メリハリ消費は商品選ぶ単位でメリハリをつけることが一般的ですが、ここ最近出ている傾向は、“一つの商品の中でもメリハリの要素をもたらす”というケースです。そこでのキーワードが、「アレンジ商品」です。
デロイトトーマツグループ執行役・松江英夫さん:
物価が上がってくると、なかなかしょっちゅうぜいたく品という訳にもいきませんから、ある程度、必需品の既製品を使ってうまく自分でアレンジしながら、多少個性を出していく、こういった工夫にかなり伸びる余地があります。
実際に今回のコンビニの場合、ケーキを買って自分でデコレーションするとか、他にはクッキーでお菓子の家を作るキットなどの人気商品も現れています。
海老原キャスター:
確かに物価高を感じる場面は多いですが、工夫して楽しめるといいですよね。
デロイトトーマツグループ執行役・松江英夫さん:
他にも、化粧品店でラッピングを選べたり、ギフトを贈る相手をAIにイメージさせて画像をつけるサービスなど、さまざまなアイデアが出てきています。
これから、アレンジでいろんなアイデアが出ることで、消費が豊かになる、そんな展開に期待したいと思います。
海老原キャスター:
クリスマスまであと1カ月半ほどですから、今から自分へのご褒美を考えておくと、年末までがんばって乗り切れそうですね。
(「Live News α」11月8日放送分より)