脱線事故や信号無視などトラブルが続いている熊本市電をめぐり、九州運輸局は2024年9月、熊本市交通局に改善指示を出した。これを受け熊本市交通局は10月21日に「新たに安全統括管理者を選任し、安全対策を担う部署の新設も検討する』といった中間報告書を九州運輸局に提出した。

トラブル相次ぐ熊本市電が中間報告

熊本市電をめぐっては、重大事故にあたる脱線や走行中に車両の扉が開く重大インシデントなど、2024年に入って12件のトラブルが起きている。

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これを受け、九州運輸局は熊本市交通局の保安監査を実施。その結果、運転士の教育や軌道の整備が適切に行われていないことなどが確認されたため、九州運輸局は9月に熊本市交通局に改善指示を出し、講じた措置について報告するよう求めていた。

そして、10月21日に熊本市交通局は中間報告書を提出した。

熊本市の井芹和哉交通事業管理者は「専任の安全統括管理者を置き、安全に関する部署を早急につくる、と回答した。まずはそこに注力したい」と述べた。

「きちんと引き継ぎができていなかった」

また、報告書では、これまで大江営業所長が兼務していた安全統括管理者の位置づけを見直すとともに、専門知識や経験のある人を充てることや、安全対策に関する新たな部署の設置を検討することなどが盛り込まれている。

井芹交通事業管理者は「退職や異動で、きちんと引き継ぎができていなかった」と話す。

熊本市交通局は、今回講じた対策が適切かどうかの判断しながら、早急に最終報告書をまとめたいとしている。

(テレビ熊本)

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