東京・渋谷駅の構内に張り出された「『カワイイの正解』に疑問を投げかける」という広告に、SNSなどで批判の声が上がっている。
「顔の大きさ17センチ」「目と目の間が4センチ」
JR東日本と東急田園都市線の渋谷駅構内に、7日から張り出されているポスター。

取り消し線とともに書かれているのは、「顔の大きさ17センチ」「目と目の間が4センチ」「出目(でめ)」など、顔などの特徴に関する10種類の文言だ。
広告の主は、ボディウォッシュやスキンケア商品などで知られるDove(ダヴ)。

その狙いについて、「SNSを開けば、骨格から目の位置に至るまで『正解』とされる基準の数々。でも本当は#カワイイに正解なんてないからひとりひとりの声で、美の基準にNO(ノー)を。」と説明されていました。

この広告に対してSNSでは、「『カワイイに正解なんてない』と言いながら、これが『カワイイの基準』と定義している」などの批判的な投稿が相次いでいる。
街で聞くと…賛否両論
実際に街で聞いてみると、「(SNSで)めっちゃ広まっています」「コンプレックスを刺激される感じに思った。当てはまらなかったらショックみたいな気持ちになりそう」という批判的な意見もあれば、「めっちゃいい。今まであった(カワイイの)概念に捕らわれなくていいんだと後押ししてもらえた方が生きやすい」という賛成の意見もあり、若い女性の声は分かれた。

ちなみに、耳慣れない言葉も多くあるが、その意味をわかっているか、若い女性たちに聞いてみた。
ーースペ110の意味は?
身長引く体重で、110(以上の差)だといいみたいな。モデル体型が『スペ110』みたいな。
一方で、若い女性のほとんどが知らないという言葉もあった。
「サイギャップ?全然カタカナわかんない」

サイギャップとは、ふとももの間にできる“すき間”のことで、すき間のあるスリムな体型を目指すことを象徴する言葉となっている。
今回、SNS上で示されたのは、こうした「カワイイの基準」が結果的に広告によって広められているという見方だ。

ダヴを展開するユニリーバ・ジャパンは批判が相次いでいることに対し、「深くお詫び申し上げます」とコメントし、広告展開の見直しなどを検討するとしている。
(「イット!」10月9日放送より)