2023年夏、宮崎は自然災害に相次いで見舞われた夏となった。宿泊業界では予約のキャンセルが相次ぎ、いつもの賑わいが見られない寂しい夏だった。一番の書き入れ時に大きな打撃を受けた宿泊業界は、今後始まる県外客向けの割引キャンペーンに期待を寄せている。宮崎市は12月と1月に1人5000円を上限に宿泊費の半額を補助する方針だ。

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宮崎市青島にあるANAホリデイ・インリゾート宮崎。目の前に青島ビーチが広がり、毎年多くの観光客が訪れる人気のホテルだが、今年の夏は「寂しい雰囲気だった」と振り返る。

ANAホリデイ・インリゾート宮崎 児玉麻衣さん:
地震と台風、どちらの災害も含めて、トータルで約1000ルームほどのキャンセルをいただいた形となった。かなりにぎわう期間だが、ちょっと寂しくなってしまったというか、かなりの損失を受けたと思っている。

最大震度6弱を観測した8月8日の地震と、それに伴い発表された「南海トラフ地震臨時情報」 さらに、8月下旬に多くの突風被害をもたらした台風10号。

書き入れ時の夏に続いた自然災害により、宿泊施設の予約のキャンセルは宮崎市だけでも地震によるものが3万2775人(8月26日時点)、台風10号によるものが9635人に上っている。

こうした状況を受け、宮崎市は宿泊業界を支援しようと独自の割引キャンペーンを実施することになった。9月定例市議会では、宿泊施設を支援するための割引キャンペーンを行う事業を盛り込んだ一般会計補正予算案が可決された。

保健所に旅館業の登録をしている施設が独自にプランを作成し、1人5000円を上限に宿泊料金の半額が補助される。期間は年末年始を除く12月と1月で、県外の利用客のみが対象。予算の総額は6000万円となっている。

ANAホリデイ・インリゾート宮崎 児玉麻衣さん:
12月の頭は少し閑散期なので、県外からのお客さんに多数来ていただいて、また宮崎全体がにぎわうような形になれば良いと思っている。かなり期待をしている。

宿泊業界が期待を寄せるこのキャンペーンは、11月以降に詳しい内容が明らかになる見込みだ。宮崎県外の方は、お得に宮崎を訪れるチャンスと言えそうだ。

(テレビ宮崎)

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