今シーズン限りでの引退を決めたオリックス・T-岡田選手。
低迷期から黄金期まで、チームの顔として戦ってきた岡田選手が、19年間オリックス一筋を貫いた理由、そしてその最後の打席に迫った。
■引退にファン「1つの時代が終わった」
この記事の画像(7枚)ファン:1つの時代が終わったのかなって気がしています。
ファン:毎回毎回全力でプレーしてくれてた。
ファン:オリックス・バファローズといえばT-岡田だと思ってます。
■オリックス一筋19年 今年限りで引退
オリックス・バファローズ T-岡田選手:よくここ(京セラドーム)でやったけど、もう終わりなんやなって。やっぱ寂しいですね。
今年限りでの引退を決めたオリックス・T-岡田選手(36)。
オリックス一筋19年。
「浪速の轟砲(ごうほう)」と称されるほどのパワーを武器に、2010年にはホームラン王に輝くなど、チームの顔として長年活躍してきた。
■「19年もやっていけるとは」
引退試合前日に、これまでのプロ野球人生を語った。
T-岡田選手:本当にここまで19年間、このプロ野球の世界でやっていけるとは正直思っていなかったです。
入団してから2021年のリーグ優勝までの間、リーグ3位までのAクラスを経験したのはわずか2度。
それでも自らのバットでチームを支えてきたT-岡田選手。その姿にファンも釘付けになっていた。
■他球団への移籍が頭をよぎったことも
そんなT-岡田選手にも迷いが生まれた時期があった。
T-岡田選手:もっともっと試合に出たいっていう気持ちがすごいあって。何か環境を変えたら、もう1回頑張れるんじゃないかなって。
若手の台頭もあり出場機会が激減した2019年。 3年契約の最後の年で、他球団への移籍も頭をよぎった。
T-岡田選手(2019年):自分のプロ野球人生を考えた中で、良い決断っていうのは何か考えているところですね。
そんな迷いの中で立った、この年の最終打席。三振だったが、球場に詰めかけたファンから大きな声援があった。
T-岡田選手:一番心を動かされた瞬間というか、人の応援って、こんなにも人の心を動かせるんやっていう。
この声援をきっかけに、オリックスで戦い抜くことを決めた。
■残留し2021年には悲願のリーグ優勝も
そしてついに2021年、悲願のリーグ優勝を果たした。
T-岡田選手:めちゃくちゃ嬉しかったですね、本当に。それまでの16年間、頑張ってきて良かったなって。
オリックスとともに歩んできた男が、最後の打席を迎える。
T-岡田選手:僕らしいスイングをしっかりかけて、最後いいところを見せたいなと思いますね。ほんと、ホームラン打てたら一番いいですけどね。
迎えた引退試合につめかけたファンは、主催試合史上最多の3万6217人。 第2打席で通算1193本目のヒットを放ち、ファンを沸かせた。
■最終打席は惜しくも…ファンの声援に「幸せ」
そして最後の打席へ。きれいな放物線を描いた打球は惜しくもファール。
最後まで、ファンの記憶に残る姿をみせてくれた。
T-岡田選手:本当に苦しい時も、試合に勝てなくて低迷期でも、本当にファンの方は最後の最後まで応援してくれていたので本当に、幸せです。その一言に尽きますね。
(関西テレビ「newsランナー」2024年9月30日放送)