中国が日本の水産物の輸入を再開することで合意したと明らかにした岸田首相。しかし、再開の時期ははっきりとしていない。こうした状況に、新潟県佐渡市でナマコの養殖を行う企業は不安を抱えていた。
中国“水産物輸入再開”合意も…再開時期は?
福島第一原発の処理水の海洋放出を受け、日本の水産物の輸入を停止している中国との間で9月20日、岸田首相は中国側が輸入を再開することで合意したと明らかにした。
しかし、具体的な再開の時期はわかっておらず、新潟県佐渡市で中国向けにナマコの養殖している企業は今も不安を抱えている。

浦島三和の須藤由彦社長は「疑心暗鬼。期限がいつとか決められていないわけだから」と話す。
輸入禁止措置で技術者帰国…ナマコは減少
須藤社長によると、中国の輸入禁止措置が始まって1年以上が経過する間に2億匹の養殖ナマコは20分の1となる1000万匹まで減ってしまったという。
須藤社長は「(1年の間に)中国人の技術者が帰った。先行きが見えないという形で、虫が発生するので虫の捕り方が分からないから大量に食べられた」と肩を落とす。

一度途切れてしまったナマコの輸出。仮に中国で輸入が再開されても課題は山積だと須藤社長は話す。
「当然高く売れるのか安く売れるのかも分からない。商流が保全できる部分と新たに開拓していく部分をこれからやらないといけない」

スムーズな輸入の再開と安定的な取り引きが望まれる。
(NST新潟総合テレビ)
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