9月9日、新潟県上越市の小学校で、卵アレルギーのある低学年の児童が、給食の「かきたま汁」の食器に左ひじが触れ、アレルギー症状を発症する事故があった。児童は発疹やかゆみが出たものの、学校側はすぐに薬を飲ませておらず、学校に駆けつけた保護者が薬を飲ませ、エピペンを注射。その後、病院に運ばれたという。

上越市のマニュアルでは「軽度のかゆみなどの反応があれば、5分以内に判断して内服薬を飲ませる」とされているが、マニュアル通りに対応していなかったことが明らかとなった。

児童にアレルギー症状も薬飲ませず

9月9日午後1時前、新潟県上越市にある小学校で、給食の時間が終わったあとに、卵アレルギーのある低学年の児童の左ひじが同級生のかきたま汁が入っていた食器に触れた。

給食でアレルギー反応(イメージ)
給食でアレルギー反応(イメージ)
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上越市教育委員会によると、児童が担任に報告した際、首元や背中に発しんが見られ、かゆみを訴えていたことから担任が保護者に「児童がかゆみを訴えている」と連絡。ただ、このとき薬を飲ませていなかったという。

約1時間後に駆けつけた保護者が薬を飲ませたものの、児童に軽いせきの症状が出ていたことからエピペンを注射。児童は市内の病院に運ばれた。

マニュアルでは「5分以内に判断し薬を」

市の教育委員会が定めたマニュアルでは「軽度のかゆみなどの反応があれば、5分以内に判断して内服薬を飲ませる」とされている。

上越市役所
上越市役所

上越市では去年10月にも給食を食べた児童が救急搬送されるアレルギー事故が発生。このときも対応の遅れが指摘されていたことから、教職員を対象にした研修会などを開き、対策を強化していた。

今回、救急搬送された児童はすでに退院しているが、のどの腫れが続いていて、登校できていないという。

上越市教育委員会は「重く受け止めている。当時の状況を確認・検証し、再発防止に努める」とコメント。後日、検証内容を公表する方針だ。

(NST新潟総合テレビ)

NST新潟総合テレビ
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