12日で県議会の全員からノーを突き付けられた兵庫県の斎藤知事。一貫して辞職を否定する知事に、各会派はどう次の一手を打つのか。
【動画】県議全員から「辞職要求」で決断迫られる知事 「解散は理由がつかない。辞職するべき」と泉房穂氏

斎藤知事への辞職を申し入れたのは、兵庫県議会最大会派の自民党など議員65人。
自民党県議団 北野実幹事長:県政を前に進めるため、速やかに兵庫県知事の職を辞することを求める」

同じような光景は9日にも。
日本維新の会兵庫県議団:斎藤知事におかれては知事の職を辞され、自身の立場と説明に対して民意を問い直すことを要請します。

12日で、86人の県議全員から辞職を求められることになった斎藤知事。 午後4時前に、取材に応じ…
兵庫県 斎藤元彦知事:申し入れの中であった点は受け止めつつ、県議会にもご理解いただきながら、県政を前に進めていく。
これまで同様、辞職の意向がないことを改めて明らかにしました。
■パワハラ疑惑など告発された斎藤知事は当初「嘘八百」と否定

ことの発端はことし3月。兵庫県の元西播磨県民局長が斎藤知事のパワハラ疑惑などを告発。 斎藤知事はその内容について当初「嘘八百」と否定していたが、元県民局長の告発からおよそ半年の時を経て、机をたたいたことなど、一部は事実であることも明らかになってきた。
自民・維新の両会派は12日午後、それぞれ県議団の総会を開き、知事が辞職しなかった場合の対応を協議。最大会派の自民党は、県議会初日となる19日に不信任決議案を提出する方針で、維新を含む他の会派と調整する考えを示した。
一方、これまで明言してこなかった維新も…
-Q.86人全員で不信任を出すと?
日本維新の会 兵庫県議団 岸口実団長:おおむねその意見でまとまっています。自民党に賛同するというより全体の最適・調和を優先したいと思いますので、他会派さんともやっぱりそこは調整したい。
■現実味帯びる「不信任決議案」

「最後の一手」とも呼ばれる不信任決議案が現実味を帯びてきたが、午後4時前から行われた会見で知事は…
-Q.議会解散か失職か?
兵庫県 斎藤元彦知事:不信任案が提出・可決されれば、私としては法律にのっとってさまざまな選択肢がありますので、しっかり考えていく。
-Q.来年度予算など必要なことを可決されたらそのあと辞める選択肢は?
兵庫県 斎藤元彦知事:私としては4年間の任期を務めさせていただくということが、県民からの負託のひとつの大きなポイントだと思います。
来週始まる県議会。関係者によると、第3会派の公明党、立憲民主党の県議らでつくる第4会派も、不信任決議案を19日に提出・採決する日程で合意しているということだ。
斎藤知事は迫られる決断にどう答えを出すのだろうか。
■「いわゆる本人の不祥事的なこと。解散は理由がつかない」と泉房穂氏

斎藤知事は県議全員から辞職を求められる事態になった。
菊地幸夫弁護士:『県民からの負託』ということをよくおっしゃるんですけれども、こういう事態を招く候補者だということが分からないで、選挙で票をいただいているわけですから、そこは事情が違うんじゃないかと私は思います。
不信任決議案提出の見込みで、これが可決されると知事は辞職か議会の解散か、迫られることになる。
前明石市長 泉房穂氏:解散は本当は理由がつかないですよ。知事本人のいわゆる不祥事的なことで民意を問い直すのは。政策の是非でありませんから。戦後4例、不信任決議が出された知事は全員が辞職しています。解散をした知事はいません。それは筋が通らない話で、税金も多大にかかりますので、私はこの状況であれば辞職するべきだと思います。
関西テレビ 神崎博報道デスク:9月の議会が来週から始まります。そこで物価高対策の補正予算があるので、まず補正予算は通すべきだろうと。補正予算の審議をした後に不信任案を各会派が合意して、道義的な形で緊急的に出して、そこで採決する形になると思います。それが通れば、知事にとっては議会を解散するか、もし解散しなければ自分が失職するわけですけれども、どっちを選ぶかですね。
前明石市長 泉房穂氏:解散しても新たな議会で過半数の可決でもう失職ですから、解散しても状況は打開できるわけではないですけどね。
斎藤知事は外堀が埋まってきているという状況。政治家としての責任が問われている。
(関西テレビ「newsランナー」 2024年9月12日放送)