愛知県の海で8日、出張動物園から脱走したペンギンが2週間ぶりに発見された。
ペンギンは夏休みのイベントから逃げ出し、飼育員も自然界での生存は厳しいと予想していた。
しかし2週間後、45km離れた海水浴場で発見され、状態も良好だという。
イベント撤収作業中にペンギンが脱走
愛知県の海でカメラがとらえたのは、いるはずのないペンギンがプカプカ浮かぶ姿だ。

波打ち際でのんびりしているように見えるが、この時、動物園から脱走中だった。
8月27日、ペンギンは海岸で、イベントの撤去作業中に行方不明になってしまったという。
脱走したのはケープペンギンの「ペン」で、8月25日、海水浴場で開かれた夏休み限定の出張動物園に参加していたが、 撤収作業中にネットをすり抜けて出てしまったという。

劇団ペンターズ飼育員・今井亮輔さんは、「自然界での生存は、正直厳しいと思います。生まれてこの方、生きた魚を捕る学習をしていないので、このままエサが捕れない状況が続くと非常に危険です」と心配していた。
そして、2週間がたった8日のこと、目撃情報が動画つきで入った。
その姿は、みんなの心配をよそに、悠々自適だった。

場所は、脱走現場から45kmも離れた海水浴場で、すぐに駆けつけると無事発見された。
ペンは外傷もなく、状態も非常に良好だという。
「奇跡と言わざるを得ない」
劇団ペンターズ飼育員・今井亮輔さんは、「正直なところ、『本当かよ?』と疑ったのが最初。奇跡と言わざるを得ない」と驚いた様子だった。

生きた魚を捕ったことがないという“温室育ち”の「ペン」が、奇跡の生還を果たせた理由を劇団ペンターズ飼育員・今井亮輔さんは「カニか魚か何かしらを食べて、生活していたのかなと思います。ペンが機転を利かせたのか、学習範囲内のエサを得たのか」とコメントした。
また、ちょうど羽毛の生えかわりの時期で、体に栄養を蓄えていたことも理由ではないかという。
(「イット!」 9月10日放送より)