2025年夏の参院選新潟選挙区をめぐり、候補者の公募を行った自民党新潟県連。9月6日、各支部への意向調査などをもとに選挙対策委員会が開かれ、候補者の選定へ議論したが、結論は先送りとなった。「意向調査の結果を尊重すべき」という意見と、「経験を重視すべき」との意見が真っ向から対立したという。
自民党県連 イメージ刷新へ参院選候補者を公募
9月6日に自民党新潟県連が開いた選挙対策委員会。2025年に行われる参院選新潟選挙区の候補者について話し合った。

自民党県連の小野峯生選対委員長は冒頭で「色々と公募のことについて意見聴取をしてまいりました。(党本部への)上申についてどうするか、忌憚なるご意見等々をいただきたい」と挨拶した。
立憲民主党の打越さく良参院議員が改選を迎える2025年の参院選新潟選挙区。

前回出馬した塚田一郎氏が衆院議員にくら替えしたことで自民党は候補者が空白となっていた。
政治資金問題を背景に党の支持率が低迷する中、岩村良一幹事長は「開かれた形の中で、今自民党というのが非常に低調で信頼が失墜している状況の中、広く一般に募る」と、党のイメージを刷新するため、公募で候補者を決めることを明らかに。

公募した結果、14人から応募があり、書類選考や面接を経て、最終選考には元競泳選手でオリンピックメダリストの中村真衣さんのほか、県連会長で全国比例選出の佐藤信秋参院議員。上越市議の安田佳世さん、前加茂市最高戦略責任者の市川恭嗣さんの4人が残り、8月に意見発表会が開かれた。
地域支部の半数近くが中村真衣さん支持も…
こうした意見発表会などをもとに、各地域支部への意向調査を行った結果、地域支部の半数近くが中村さんを支持。関係者によると、県連一任が約3割、次いで佐藤議員の支持が多かったという。
この結果を受け、中村康司総務会長は「どう考えても支部の意向は一番大きいと思う」と語っていた。

6日の会議では地域支部の意向調査の結果が報告され、支部の意向を汲むとみられていたが…議論は紛糾。
「支部の意向を尊重すべき」という意見に対し、ベテラン県議から「政治経験などを重視すべき」との主張があったという。
議論は平行線のまま、結論は先送りとなった。
岩村幹事長は「早めに結論を出して、しこりの残らない形で一体となって県連が取り組んでいけるようにという意見は皆さん一致していたので、その方向で決まっていく」と話した。

党の刷新を図る目的で公募した自民党県連。
果たして一枚岩となることができるのか…参院選には現職の打越参院議員が立憲民主党の公認候補に内定している。
(NST新潟総合テレビ)