過激な暴力や性描写のある書籍について18歳未満への販売を禁止する「不健全図書類」について、東京都は表記を見直し、今後「不健全」との言葉は使わない方針を固めたことがわかりました。
この表記をめぐって、漫画家らから「成人にも良くないものと誤解される」と見直しを求める声が上がっていました。
東京都では、青少年健全育成条例第8条により、過激な暴力や性描写が著しいと判断された図書などを「不健全図書類」に指定しています。
昨年度の指定件数は6件で、指定されると都内の書店などに、18歳未満への販売禁止や成人コーナーへの区分陳列が義務づけられるほか、通販大手アマゾンなどでの販売も禁止されます。
「不健全」の表記をめぐっては、「成人にも良くないものと誤解される」などとして「はじめの一歩」の森川ジョージさん、「名探偵コナン」の青山剛昌さんら日本漫画家協会の有志112人から見直しを求める声が上がっていました。
こうした動きをうけ、きょう開かれた指定図書を審査する審議会で、東京都は今後「不健全」との言葉は使わず、「青少年の健全な育成に関する条例第8条の規定による図書類」とし、略称で「8条指定図書」と表記することに決めました。