兵庫県の斎藤知事が出頭した証人尋問が、6日午後6時前に終了した。

知事は告発文を書いた元局長について、処分を急ぐような発言をしたという疑惑については、否定した。
■「机を2度叩いた」状況を斎藤知事が再現

深々と一礼して入室した兵庫県の斎藤知事。
午後3時から始まった知事への証人尋問では、委員長や各会派の委員から質問が続いた。
百条委委員の議員:もし覚えていればいいのですが、証言された「机を2度叩いた」状況を再現してもらうことは可能でしょうか?
斎藤元彦知事:知事就任直後ということで、自分がほっとかれる中で行政が進められてしまうんじゃないかと。今となってはなかったかもしれないが、そこでちゃんと報告をしていただきたいという中でこういう風に叩いたというのが私の記憶。行為として大変申し訳なかった。
この証言中に知事は、平手で軽く「コン、コン」と鳴る程度の強さで机をたたいた。
■知事と片山前副知事の証言の食い違いも

6日午前に行われた、知事の最側近、片山前副知事への証人尋問では、告発文の内容について、「第三者機関で調査すべきではと幹部から進言していた」という証言があったが…
斎藤元彦知事:第三者委員会での設置について具体的に何か提案受けたり話をした記憶はないです。
「少なくとも進言受けた記憶はちょっとないです」 と、証言の食い違いも見られた。
■公益通報の調査結果を待たずに処分急いだ発言は否定
また、先週の百条委員会では、斎藤知事が幹部を通じて「公益通報の調査結果を待たずに処分できないか」と、処分を急ぐような発言をしたという証言も明らかになっていましたが。
斎藤元彦知事:公益通報(の結果)を待たずに処分しろとかそういうことは私は言ってない」と、否定しました。
■おねだり疑惑についても委員からの厳しい追及

さらに、いわゆる「おねだり」の疑惑についても委員からの厳しい追及を受けた。
百条委委員の議員:姫路城のレゴブロックをほしいといったという記述は事実でしょうか?
斎藤元彦知事:ほしいというか、知事室で展示できたらいいなということでお答えしました。
百条委委員の議員:いただいてますか?
斎藤元彦知事:あると思います
百条委委員の議員:スポーツシューズは?
斎藤元彦知事:当該スポーツメーカーとの中で無償貸与いただいてます。
■スキーウェアについては「いいなと思った記憶」と回答

百条委委員の議員:兵庫県の海苔については?
斎藤元彦知事:贈られてきた記憶はないけど、漁業組合へ行った時にいただいたことはあります。
百条委委員の議員:県職員を通して、地元関係者にスキーウェアがほしいと言ったことは事実か?買い取ってほしいと言われ、回答しなかったことは事実でしょうか?
斎藤元彦知事:そういったやりとりは一切知りませんし、指示したということも記憶にない。スキーウェアを視察の際にご用意いただいて試着させていただきました。大変素晴らしい、かっこいいウェアだったので、いいなと思った記憶はある。
■証人尋問後の会見で「厳しい批判・指摘があったが、しっかり受け止めていく」と斎藤知事

証人尋問は、6日午後6時前に終了。斎藤知事は、その後取材に応じた。
斎藤元彦知事:厳しいご指摘、ご批判もありましたが、私自身はそういったところも、贈答品のことも含めて、しっかり受け止めていくということが大事な点もあるとよくわかりました。 改めるべきところは、しっかりルール作りをしたり、対応していきたいというふうに思います。

斎藤元彦知事:そういった意味でも、きょういろいろなご指摘、ご批判がある中で、自分の考えをできるだけ伝えて、それが一人でも多くの県民の皆様にご理解いただけるということになればいいなと思っています。
選挙で推薦した日本維新の会は、6日の尋問をふまえて、党としての対応を判断する方針を示している。
(関西テレビ「newsランナー」 2024年9月6日放送)