兵庫県の斎藤知事が告発された問題で「ほんまに悔しゅうてしゃあない。一生懸命やっている知事を支えられなかった」と辞職会見で涙した片山安孝前副知事の証人尋問が6日午前10時半から行われている。

【動画】パワハラ疑惑 百条委員会証人尋問「悔しゅうてしゃあない。知事を支えられなかった」と涙流した片山前副知事は何語る

兵庫県 片山安孝前副知事 9月6日午前10時半すぎ
兵庫県 片山安孝前副知事 9月6日午前10時半すぎ
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片山前副知事はパワハラ疑惑の内部調査について、知事から「徹底的に調べてくれ」と指示があり「わかりました」と応じたと証言した。 また、疑惑の「外部調査」について、知事が「時間がかかる」と否定したと明らかにした。

■斎藤知事は「まるで独裁者」と専門家が証言

兵庫県 斎藤元彦知事
兵庫県 斎藤元彦知事

ことし3月、兵庫県の元西播磨県民局長が斎藤知事のパワハラ疑惑などを記載した告発文を報道機関に配布し、翌月に県の公益通報窓口に告発したものの、県の内部調査で懲戒処分された。

上智大学 奥山俊宏教授(9月5日百条委より)
上智大学 奥山俊宏教授(9月5日百条委より)

知事の一連の疑惑を調査する5日の百条委員会では、公益通報の専門家 上智大学の奥山俊宏教授が、元局長の告発を公益通報として保護しなかった県の対応は「公益通報者保護法に違反する」と指摘。

さらに、内部調査を実施したのが斎藤知事や片山前副知事など文書で告発された当事者だった点について、「まるで独裁者が反対者を粛清するかのような陰惨な構図を描いてしまった」と述べた。

■人事課職員「内部調査の前に第三者による『外部調査』をすべき」と県幹部に進言

内部調査実施の経緯を巡っては、非公開の証人尋問で人事課の職員が「内部調査の前に第三者による『外部調査』をすべき」と県幹部に進言していたことが明らかになっている。

また、関係者によると、人事課の職員から幹部に対し「公益通報の結果が出るまで、処分を待つべき」と進言。

知事は一旦了承したものの、「調査を待たずに処分できないか弁護士に確認してほしい」と幹部に指示。県の特別弁護士を務める藤原正広弁護士が「法的に問題ない」と回答したため、元局長は保護されることなく、懲戒処分されたということだ。

■「ほんまに悔しゅうてしゃあない」涙の前副知事の証人尋問 「徹底的に調べてくれ」知事から指示と証言

兵庫県 片山安孝前副知事
兵庫県 片山安孝前副知事

6日午前の百条委員会の証人尋問では、辞職会見で「ほんまに悔しゅうてしゃあない。一生懸命やっている知事を支えられなかった」と涙した片山安孝前副知事が出席。

内部調査に至った経緯について次のように語り、知事から「徹底的に調べてくれ」と指示があったと証言した。

兵庫県 片山安孝前副知事:知事が(告発)文書を持っていた。知事から初めて見せていただきました。『こういうものを入手した。これについて急ぎ調べてくれ』という趣旨だったと思っています。『誰が出したのか』『どういう目的で出したのか』とかいうことでした。ただ、その日の打ち合わせの時に知事から、『徹底的に調べてくれ』という指示があったような記憶があります。調べるという行為は『私の方でやれ』と言うようなことだったと思いますので、調査は指示があったということです。

兵庫県 片山安孝前副知事
兵庫県 片山安孝前副知事

また「第三者機関で調べてもらうという認識はなかったのか?」という質問に対し、片山前副知事は、外部調査について「時間がかかる」ことを理由に『知事が否定した』ことを明らかにした。

兵庫県 片山安孝前副知事:小橋部長(理事も務めた当時の部長)から第三者機関という話は聞いていたので、それは頭の隅にありましたけれども、それを部長が知事に言ったけども、知事は『第三者機関ということは時間がかかるよね』というような話で、否定されたという報告を受けました。

このほかにも、片山前副知事は「知事が付箋を投げつけたことは事実」と語った。

6日午後からは、斎藤知事への証人尋問も実施される。

(関西テレビ 2024年9月6日)

関西テレビ
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