兵庫県赤穂市の市民病院で手術のミスで両脚のまひなど後遺症が残った女性と家族が、執刀した医師らを訴えた裁判で、医師が「上司の医師にせかされた」などと述べた。

79歳の女性は2020年、十分に歩けたものの、腰の骨の変形で神経が圧迫され、脚が動きにくくなる症状があり、赤穂市民病院で腰の骨の一部をドリルで削る手術を受けた。

■「医師が手術の経験も技量もないのに執刀し後遺症が残った」などと民事裁判起こす

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この手術を執刀した40代の医師は誤って、腰の神経の一部を切断し、女性は両脚が麻痺し、強い痛みが続くなどした。

訴えによると女性と家族は、「医師が手術の経験も技量もないのに執刀し、後遺症が残った」などとして、医師と赤穂市に対して、あわせておよそ1億3000万円の損害賠償を求めていた。

■執刀医「上司の医師にせかされた」も翌日上司に「先生のせいではない」メッセージ

4日は執刀した医師本人が尋問を受け、「技量がつたない面はあったが、助手に入った上司の医師にせかされ、よく削れるドリルに変えたことが最大の原因」と述べた。

その一方で、手術翌日に上司に「先生のせいではない」とメッセージを送っていたと指摘され、これを認めた。

捜査関係者によると、この手術をめぐって医師は、業務上過失致傷の疑いでことし7月、書類送検されている。

関西テレビ
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