日本維新の会の吉村洋文共同代表は27日午後、記者団から「兵庫県の斎藤知事について、30日の証人尋問の内容によっては、『十分に説明されていない』と党(維新)が判断した場合、辞職勧告や不信任決議も検討するのか?」と聞かれ、「当然その可能性はあり得るということです」と答えた。

そのうえで、『兵庫県の維新の会の議員団の意見を最大限重視する』と述べた。

日本維新の会 吉村洋文共同代表
日本維新の会 吉村洋文共同代表
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斎藤知事のパワハラ疑惑を巡っては、兵庫県の元西播磨県民局長が疑惑などを報道機関や県の公益通報窓口に通報したが、県は「事実無根」として、元局長を懲戒処分した。

元局長はことし7月に死亡。

自殺とみられる。

■維新公認の現職首長が初めて落選 斎藤知事のパワハラ疑惑の影響を指摘する声も

元局長の告発文の真偽を調べる百条委員会が職員へ実施したアンケートでは、パワハラ疑惑についておよそ4割が見聞きしたと回答している。

日本維新の会 馬場伸幸代表
日本維新の会 馬場伸幸代表

今月30日の百条委員会では、知事自身への証人尋問が実施される予定で、日本維新の会の馬場伸幸代表は『知事への証人尋問の内容を踏まえて党として対応を協議する』意向を示している。

維新は3年前の知事選挙で自民党とともに斎藤知事を推薦したが、パワハラ疑惑を巡っては、自民党が追及姿勢を強める一方で、「まずは真実の解明が先だ」との姿勢を示していた。

箕面市長選で敗れた現職上島氏と応援に入った吉村共同代表
箕面市長選で敗れた現職上島氏と応援に入った吉村共同代表

しかし、今月25日に行われた大阪府箕面市長選挙では、選挙戦において、こうした維新の姿勢を批判する声も聞かれ、維新公認の現職候補が初めて落選する結果につながったのではないかとの指摘も出てきていた。

■知事の「辞職勧告」などもあり得ると吉村共同代表

また、維新の吉村洋文共同代表は27日、記者団に「30日の知事の証人尋問の内容によっては、『十分に説明されていない』と党(維新)が判断した場合、辞職勧告や不信任決議も検討するのか?」と聞かれ「当然その可能性はあり得る」と述べた。

そのうえで「県議会と当然、日本維新の会は同じ意見になるために協議するわけですが、県議会の意見が重要だという風に思います」と語り、『兵庫維新県議団の意見を最大限重視』する考えを示した。

『辞職勧告や不信任決議』の判断基準については「馬場代表も言われたと思うが、国民の皆さんが理解できるか、だと思いますけども、それと姿勢ですよね」と話した。

■「アンケートだけでクビは違う」と吉村共同代表

また、「職員へのアンケートで4割の職員がパワハラを見聞きした状況で県政運営が継続できるのか」という質問に対しては「アンケートだけで県政が滞ったから『クビ』は違う」とする持論を展開した。

斎藤知事と吉村共同代表 2021年の知事選
斎藤知事と吉村共同代表 2021年の知事選

日本維新の会 吉村洋文共同代表:選挙で選ばれた人を何か改革をすれば、引きずり降ろすためのやり方として、色んな『アンケートで降ろせますよ』となってくると、それは僕は違うと思うんです。
アンケートとか、市長会の意見とか、それだけで県政が滞ったから、『クビだ』っていうのは、違うという風には思います。
 もし、パワハラだというのであれば、パワハラについて、この部分は認めるけど『ここは違う』っていうのは、しっかりと丁寧に説明しなければならないと思うんです。
やっぱりそこじゃないですか。そこに尽きるように僕は思います。
事実は事実として失敗したことは認めればいいと思うし、そこは認めることで改善にもつながる。そうじゃないところは、ちゃんと『そうじゃない』と言うべきだと思うんです。
 噂の話もあるから。噂ってやっぱり伝聞の話で変わっていったりもしますので、なので、伝聞も含めて『4割そういう意見があるから、結論こうだ』というのはちょっと違うだろうなと思います。

関西テレビ
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