この記事の画像(5枚)

兵庫県の斎藤知事のパワハラなどの疑惑について、職員が答えたアンケートが23日公開されたが…

斎藤元彦・兵庫県知事:私としては県政をよりよくしていくと、3年間必死でやらせてもらいました。そのために必要な指示や指導をさせてもらったということだが、これだけ多くの職員が回答する事実は大変残念な思いだというふうに思います

斎藤知事は、自身の疑惑に関する職員の回答に「残念」と述べた。

■発端はことし3月の元西播磨県民局長の告発

ことし3月、元西播磨県民局長は、斎藤知事について、パワーハラスメントがあった、おねだりで贈答品を多々受け取った、プロ野球の優勝パレードで補助金を出す代わりに企業からキックバックを受けていたなど、7つの疑惑を文書で告発。

斎藤元彦知事:業務時間中なのに、嘘八百含めて文書作って流すという行為は公務員としては失格です。

 斎藤知事は文書を確認したすぐ後に、嘘八百と断定し、県は元県民局長を懲戒処分したものの、その後、疑惑の一部が事実だったことが判明。 疑惑を調査する必要があると判断した兵庫県議会で、51年ぶりに百条委員会が設置され、全職員に対するアンケートが実施された。

■職員が記したアンケートには多くのパワハラが

職員へのアンケート調査の中間報告は、124ページに渡る膨大な量。 斎藤知事のパワハラや物品をねだった疑惑など、7つの項目に対して、職員が記した証言は…

職員アンケートの回答より:「怒るとバンバン机を叩きだす」 「公用車内で知事が激怒し、前方座席を蹴った」 「『お前はエレベーターのボタンも押せないのか』と厳しく罵倒された」 「知事レクですぐに怒る『暴君』だと聞いた」 「40万円相当の革ジャンを試着して『これはいい、もらえないか』と知事がおねだり」 「カニ、牡蠣、海苔についていただきものをすべて知事が持ち帰った」 「『白い靴がほしいです』とあからさまに求める発言をしたとの面談記録を読んだ」

職員へのアンケートでは、斎藤知事のパワハラについてはおよそ4割が、「知事の贈答品の受け取り」については、およそ2割が「見聞きした」と回答した。

■斎藤知事「人づてということで違った形で捉えられたとすれば残念」

23日、元県民局長への懲戒処分について「多くの市長から不適切との指摘がある」などとした要望書を県の市長会から手渡された斎藤知事。 その後の取材対応でアンケートについて問われると、回答の中には「人づてに聞いた」ものが多く含まれるとして、こう述べた。

斎藤元彦知事:アンケートの事案の中には伝聞に基づくものも多く含まれていると認識しています。 個々の回答内容の真偽は、今後の調査によって明らかにすべきもので、回答内容をもって事実確定としないとされていますので。

(Q斎藤知事のもとで(職員が)一丸となって県政を前に進めることはできるのか?)

斎藤元彦知事:今回人づてに聞いた、いわゆる伝聞も含めて4割だということだと思います。 受け手側の職員の皆様に人づてということで、違った形で捉えられたとすれば、大変私自身も残念だと思っています。 より積極的に、丁寧に、職員の皆様とのコミュニケーション、『ありがとう』とか感謝を示しながら、信頼関係を自分なりに、新たにより良くしていくということを続けていますので。

■知事のパワハラ行為を実際に目撃したと答えた職員も

一方で、パワハラ行為を実際に「目撃」したと答えた職員も一定数存在。 その点について問われると…

斎藤元彦知事:どういう内容かということも含めて、30日の(百条)委員会の中で、私に対しても質問がある。 職員の皆様から見たときに、少し強く受け止められたということがあるとすれば、そこはこれから真摯に反省して、改めていくということが大事かなと思います。

そして、その百条委員会の証人尋問が、23日から開始。 今回は職員6人に対する尋問が、心理的な負担を理由にすべて非公開となっている。 知事への「疑惑」を発端に、広がりを見せる問題。 今月30日に行われる知事への証人尋問で、進展はあるのか。

(関西テレビ「newsランナー」 2024年8月23日放送)

関西テレビ
関西テレビ

滋賀・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山・徳島の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。