自民党総裁選に立候補を表明した河野太郎デジタル担当相(61)が、26日午後、フジテレビの「イット!」に生出演し、総裁選への意気込みなどについて語った。

「何回でもチャレンジできる日本を創る」

青井実キャスター:
まず、首相になって一番したいことは「何回でもチャレンジできる日本を創る」ということですが、この意図は?

河野太郎デジタル担当相:
失敗をしても、本人のやる気がある限り何回でも挑戦できるというのが、社会の中でとても大事なことだと思います。
かつて就職氷河期のように、1度就職に失敗したら、なかなか元の路線に戻れなかったというようなことがありましたが、本人のやる気がある限り何回でも挑戦できる、社会がそれをバックアップする、そういう国にしたいと思います。

河野氏の経歴
河野氏の経歴
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青井キャスター:
そういう意味では、河野さんは3回目の総裁選チャレンジということになりますが。

河野デジタル担当相:
そうですね。石破さんは5回目と伺っておりますので、いろいろな人が議論に参加できる。そういう総裁選にしたいと思います。

青井キャスター:
そして、弱点は「せっかちなところ」ですか。

河野デジタル担当相:
そうですね。私は非常にせっかちなものですから、逆にせっかちだからこそ、面倒くさいことやゆっくりしか出来ないものを早く出来るように変えたいと思い、色んな規制改革や行政改革には向いていた気もします。

青井キャスター:
街では「新しい風を!」という声が非常に多かったのですが、河野さんはどうやって新しさを出していくのでしょうか?

河野デジタル担当相:
新しさも大事だと思いますが、世界が混迷を迎える時代の中で、経験というのも大事だと思います。
習近平さんやトランプさんと渡り合うためには、新しさだけでは渡り合えません。経験を積んできたという実績が物を言う時代に世界はなっているのではないかと思います。

“裏金”返還の実現性は

青井キャスター:
出馬会見では、裏金問題をはじめとした「政治とカネ」の問題について、「不記載になった金額を返還することで、けじめとして前に進んでいきたい」と発言されていましたが、本当に出来るのでしょうか?

河野デジタル担当相:
本当は、真相究明をした上でけじめを付けるというのが大事だと思いますが、捜査権を持っている検察がやっても出来なかったことを、自民党が調査委員会を作って残念ながら出来るとは思えません。
その中で、不記載にしてしまったものをちゃんと返していただいて、そこでけじめとして前へ進んでいくというのが、自民党のことを考えても大事なのではないかと思っています。

青井キャスター:
萩生田さんなど安倍派5人衆や、二階さんなどにも返還求めていくということでしょうか?

河野デジタル担当相:
それぞれの人に、それぞれのけじめが必要だと思います。私は不記載の額を返還してもらうというのが、けじめとして良いと思いますが、他に国民の皆さんが納得するけじめのつけ方というのが仮にあるとすればそれは考えられるのかもしれませんが、私は返納というのが一番良いと思います。

SPキャスター パックン:
企業献金など、献金制度の大きな改革はしないのでしょうか?

河野デジタル担当相:
一つは、政治資金をデジタル化して、献金してくださった方と献金をもらった議員とで、きっちりデジタルで突き合わせが出来るようにするというのは大事だと思います。
それからもう一つ、日本の政治資金は今非課税にしていただいてますので、非課税になっているものは、全て領収書を付けてきちんと報告をして、見ていただけるようにしていくのが大事だと思います。

青井キャスター:
返還を求めるということに対して、党内で支持は得られるとお考えでしょうか?

河野デジタル担当相:
今の自民党に必要なのは、まず国民の皆様の支持を得られるかどうかということだと思います。残念ながら、この不記載の問題、それに対する対処で、国民の皆様からの政治、あるいは自民党に対する不信というのが高まってしまったということがありますから、まず国民の皆様の信頼を得る、自民党にとってそれが必要なことだと思います。

「変わるべき時にしっかり変われる日本を実現したい」

青井キャスター:
FNNの世論調査で「次の自民党の総裁に誰がふさわしいか」を聞きました。トップが小泉進次郎氏(43)の22.4%、2位が石破茂氏(67)の21.6%と続いているわけですが、河野さんは7.7%で4位と、2人に大きく水をあけられているという状況ですが、このあたりどう分析しますか?

河野デジタル担当相:
かつては、河野太郎ダントツトップということもありました。デジタル化を進めていく中で、マイナンバーカードであったり、保険証であったり、いろいろなことをお願いする中で「何で今まで通りではダメなんだ」という声が出ているのも理解をしています。
しかし、将来必要になることは、今きっちりやっていかなければならないと思っておりますので、世の中にご理解をいただいて、河野太郎がふさわしいと言っていただけるように頑張りたいと思います。

SPキャスター パックン:
小泉さん、石破さんにはできなくて、自分にしかできないことは何でしょうか?

河野デジタル担当相:
これまで安倍内閣で防災相、外務相、防衛相、規制改革・行政改革の担当相を務め、菅内閣でもコロナワクチンの推進をやりました。岸田内閣でも、デジタルあるいはサイバーセキュリティーの担当相をやらせていただいて、私には豊富な経験と、傷だらけにはなりましたが難しい改革をやり遂げてきたという実績があります。
口で改革というのは簡単ですが、それを実際にやり遂げた実績というのをしっかり国民の皆様にお伝えし、見ていただきたいと思っています。

立石修フジテレビ解説委員室長:
様々な改革に取り組んでこられたと思いますが、ライドシェアの問題に代表されるように、日本では変化がなかなか進まない。河野さんが首相になられたら、これをどう変えていきますか?

河野デジタル担当相:
これまでも、難しい改革をやってまいりました。国民の皆様には、今、日本は将来のことを考えると変わらなければいけないものがたくさんある、それを反対があるからといって躊躇するのではなく、世の中をしっかりと説得して納得してもらって、改革を前に進めていくということがとても大事だと思っています。
日本全体がゆでガエルにならないように、変わるべき時にしっかり変われる日本を実現してまいりたいと思います。

宮司愛海キャスター:
今回、お金のかからない総裁選という中で、今後SNS等もこの総裁選でより使っていくということなのでしょうか?

河野デジタル担当相:
そうですね。広く国民の皆様にも訴えていく必要があると思いますので、ネットであったり、SNSであったり、いろんなことを駆使して政策を訴えていきたいと思っています。

宮司キャスター:
直接国民と対話するようなことも見られるということですね。

河野デジタル担当相:
おそらく党本部もいろいろなことを考えてくれていると思いますが、私の方でもしっかりやってまいりたいと思います。

青井キャスター:
国民は今、何を求めていると感じていますか?

河野デジタル担当相:
本音で話をしてくれる政治家、痛みのあることでも必要なことは何なのかということを分かりやすく説明をしてくれる政治というのが、求められているのではないかと思います。

青井キャスター:
その分かりやすさ、この後の総裁選に向けて出てくるんでしょうか?

河野デジタル担当相:
はい、そこをしっかり努めていきたいと思います。
(「イット!」 8月26日放送より)

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