熊本市の小学生がフグをさばく『ふぐ処理師』の試験に挑戦し、見事合格した。熊本県によると、10歳での合格は最年少ということで、8月22日は木村熊本県知事に自らがさばいたフグを振る舞った。
史上最年少で試験に合格した田平さん
8月22日に木村熊本県知事にふぐ処理師試験合格を報告したのは、熊本市に住む小学5年の田平風鈴(かりん)さん(10)。

田平さんは小学校入学前から魚に興味があり、釣りをしたり調理したりしたことがきっかけで、今回試験に挑戦した。

試験を受けるに当たっては、熊本市でフグの養殖や加工・販売を手掛ける『ふく成』のサポートを受け、約半年間、特訓を重ねたという。

試験は学科と実技で行われ、今回の合格率は64%という難関の中、見事10歳という史上最年少で合格した。
田平さんの『フグ刺し』に知事も太鼓判
『ふく成』の担当者が見守る中でさばいた、フグの刺し身を木村知事に振る舞い、木村知事は「薄造りなのにきれいにさばいているからか、コリコリ、シコシコしている。風鈴さんありがとう、おいしいです。実力が分かりました」と、その技に太鼓判を押した。

田平さんは「知事に『おいしい』と言ってもらえてうれしかったです。合格できて、うれしい夏休みになりました」と、いい夏休みの思い出にもなったようだ。

田平さんを支援した『ふく成』の平尾有希取締役は「冬場は忙しくなるから、要員の一人として考えようかな。お母さんの承諾が得られれば…」と話した。
年齢制限ない『山口県』で免許申請中
ふぐ処理師試験は各都道府県で実施されていて、免許取得の年齢制限はそれぞれ異なり、熊本県では18歳以上。今回田平さんは山口県で試験を受けて合格し、免許取得に年齢制限の無い『山口県』で現在免許を申請中だ。

田平さんは「18歳になったら熊本県でも免許を申請し、家族にも食べてもらいたい」と話した。
(テレビ熊本)