お盆休みを直撃する見通しの台風7号は、16日には中心付近で最大瞬間風速が秒速60メートルの強い勢力を維持し、関東に最も接近する恐れがある。最大瞬間風速が秒速60メートルは、一体どれほどの被害をもたらすおそれがあるのか。
目が開けられないほどの雨が横殴りに…
海水を激しく巻き上げ、固定カメラをグラグラと左右に揺らすほどの風。2018年9月に近畿地方を縦断した台風21号の映像だ。
この記事の画像(10枚)関西国際空港では最大瞬間風速が秒速58.1メートルの猛烈な風が吹き荒れ、高波によりタンカーが連絡橋に衝突するなど、大きな被害が出た。
2018年の台風21号も最大瞬間風速が秒速60メートルで、非常に強い勢力を維持したまま列島に上陸した。
最大瞬間風速が秒速55.3メートルの暴風が吹き荒れたのは高知・室戸市。当時の映像を見ると、目が開けられないほどの雨が横殴りにたたきつけて、すごい風だ。市内では電線が風にあおられてショートし、信号が消えるなど停電が発生した。
トラック横転、看板落下などの被害も
都市部の場合、極めて身近な場所が危険地帯に変わる可能性がある。大阪・泉佐野市では、猛烈な風にあおられ、駐車するトラックが起き上がるように横転した。もし近くに人がいれば、大きな事故になりかねない。
大阪市の看板などが立ち並ぶ繁華街では、大きな看板が落下。人にあたっていてもおかしくない状況だった。
さらに、ビルにかかる巨大な足場も風であおられ崩壊した。風が様々なものを巻き上げ、歩行者に迫るなど、道路や歩道にも危険が潜む。
集合住宅の自転車置き場も危険だ。大阪・豊中市の現場では、自転車数台とともに屋根事吹き飛ばされた。
1993年9月の台風13号では、鹿児島・種子島で最大瞬間風速が秒速59.1メートルを観測した。建物の屋根が吹き飛ぶほどの風と前が見えなくなるほどの雨で、死者・行方不明者48人、家屋の全半壊が1784棟に及ぶ甚大な被害が出た。
16日に中心付近で、最大瞬間風速が秒速60メートルの強い勢力を維持しながら、関東に接近する台風7号。早めの備えと慎重な行動が求められる。
(「イット!」8月14日放送より)