修学旅行や観光地でお馴染みのバスガイドだが人員不足はここでも深刻な課題となっている。こうした中、2024年に観光地・別府でデビューした女性がいる。
修学旅行で出会ったバスガイドに憧れたのが就職のきっかけと話す23歳。両親などが見守る中、開かれた発表会の1日に密着した。
「本日はよろしくお願いします。新人のガイド山口です。本日はどうぞよろしくお願いします」
少し緊張した様子で元気よく挨拶するのは、大分県別府市の亀の井バスの新人バスガイド、山口和湖さん23歳。
2024年4月に入社し、2週間ほど前から別府市内を走る定期観光バスのバスガイドを務めている。

デビューして2週間ほどという山口さんは「想像していたものとは違って、案内するだけではなく、お客様の人数確認、安全や体調管理などもしなければいけない。ガイドの仕事は案内するだけじゃなくて、そういうお客様の安全にも細かく配慮しなければいけないんだということが分かりました」と話す。
両親などが見守るなか発表会
「精一杯務めさせていただきますのでみなさまどうぞよろしくお願い致します」
観光客に向けて丁寧に挨拶をする山口さん。8月5日には両親などが見守る中、発表会が行われた。

「右手の高いタワーはグローバルタワー。高さ125メートル」
始めは緊張した様子の山口さんだったが、笑顔で別府の魅力や各観光地に関する豆知識などを伝えていた。
年々減るバスガイド
旅行を楽しく演出してくれるバスガイドだが、人員不足が深刻な課題だ。こちらの会社でも社員のバスガイドは現在3人と10年前と比べて半分以下に。
そのためデビューしたばかりの山口さんだが、観光地を支える貴重な人材として期待されている。
「今年、入社したバスガイドの新人が私だけなので、1人のためにバスを出していただくということがすごくありがたいなと思って、そのためにやっぱり頑張ろうと会社に貢献しようという思いは強くなりました」と、前向きな言葉が返ってきた。
修学旅行がきっかけでバスガイドに
幼い頃から旅行が好きで、将来は観光業界に就職したいと思っていた山口さん。
高校生の時に修学旅行で出会ったバスガイドに憧れたのが就職のきっかけとなった。

別府市出身の山口さんは地元の魅力を自分で伝えていきたいと話す。
「将来はお客様それぞれのご要望に合わせて臨機応変に対応できるバスガイドになりたいと思うのと、またそれを頑張って会社や別府市に貢献するように地域の活性化につながるようなバスガイドになりたいなと思います」
山口さんは地獄めぐりの定期観光バスで経験を積んだ後、県内全域でバスガイドを行うということだ。その笑顔のおもてなしはこれから大分に来る多くの旅行客の思い出を彩る。

(テレビ大分)