お盆休みに夏のアクティビティを楽しむ人もいるだろう。遊んでいる時は、スマートフォンをズボンや胸のポケットに入れて持ち歩くかもしれない。

こんなシチュエーションでは、暑い中でたくさん“汗”をかいたことによる、スマートフォンの「水没」に注意してほしい。

胸ポケットに入れていたら…

デジタル機器の設定・トラブル解決を行う日本PCサービス株式会社は、6月3〜4日にデジタル機器の夏特有のトラブルについてインターネット調査を行った。

過去にトラブルを経験したことがある全国の18~65歳の609人にその内容を聞くと、最多は「暑さによる動作不良」(32.0%)で、そして「暑さによる本体・内部パーツの変形・故障」(14.0%)や「飲み物をこぼした等、水分補給による水没」(12.8%)が続く結果となった。

やはり夏ということで“熱”や“水没”に関する事例が上位を占めた。また、そう多くはなかったが、「汗が原因の動作不良・故障」(7.4%)と回答した人がいることが分かった。汗でぬれたことで動作不良になったということのようだ。

実際、今回の調査では具体的なトラブル事例も聞いていて、その中には「夏祭りで携帯を胸ポケットに入れていたら汗でびっしょりになってしまい、起動しにくくなった上に、起動しても画面が全く見えなくなった」という経験談があった。

自分のかいた“汗”が要因となり、スマートフォンの“水没”を引き起こしてしまったのだ。

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日本PCサービスの担当者によると、このような事例は通常のトラブルと比較すると特筆して多いわけではないが、登山やランニングなどでスマートフォンを身体に密着して所持している人や、外で日光にさらされている状態で長時間作業を行う人が相談に来ることが多いという。

スマートフォンが水没してしまうと、液晶表示不良、液晶操作不良、充電不良、カメラの不調、起動不可など、様々なトラブルが発生する可能性があるとのことだ。

では、ぬらしてしまったことが要因なら、乾かせば解決するのだろうか?暑い時期にスマートフォンを持ち歩くときの注意点も含め、日本PCサービスの担当者に聞いた。

汗をかきそうならカバンの中に

――汗びっしょりで動作不良になるケースは、他にどんな事例があった?

夏祭りや登山、川遊び、BBQなどのレジャーでも発生しやすく、少量の水分が画面のパーツのコネクタ付近にあたってしまうことで液晶表示不良を起こすこともあるため、手汗、雨、お子さまが舐めてしまうなどでも起こり得るので注意が必要です。

基本的には内部に水分が侵食し、水没状態になってしまうことで起こる不具合のため、起動不良や液晶表示不良などが起こります。そのほかにはすぐに症状は発生しなかったとしても内部に水分が侵食することで、部品の腐食にもつながります。

日本PCサービス株式会社
日本PCサービス株式会社

――どのくらい水分が入ると、スマートフォンの動作不良や故障につながるの?

単純に量で判断することは難しく、使用しているスマートフォンの耐水性や経年劣化の具合などによっても変化するため一概には断定できません。

しかし、少量でも浸水した部分が悪いとすぐに不具合が起こってしまう可能性があるので注意が必要です。

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――汗をたくさんかきそうな日は、具体的にどのようなことに注意したらいい?

汗をかく可能性がある場合は、特に「ズボン」のポケットは避けたほうが良いでしょう。身体に密着しやすく危険性も高まります。可能であればカバンの中などに入れておくことを推奨します。

水分補給時にはスマートフォンに水分をこぼさないように注意してください。スポーツドリンクなど、糖分を含む飲料をスマートフォンにこぼしてしまうと、糖分が腐食の要因となり内部基板へ影響を及ぼす可能性があります。

スマホホルダーは使用シーンに注意

――水分が原因の場合は、乾かして起動すれば解決する?

その場しのぎとして考えると一時的に改善する場合もありますが、水没の影響は止められないため、時間がたつにつれて症状が出てくるケースが多いです。

バッテリー交換の様子(日本PCサービス株式会社)
バッテリー交換の様子(日本PCサービス株式会社)

――ぬらしてしまったときに、応急処置としてできることはないの?

分解や乾燥ができるとよいのですが、個人ではなかなか難しいので見えている部分の水分は拭き取り、送風で乾燥させる程度になります。熱風などは当てないようにしてください。

できれば早急に修理業者などに診断を依頼したほうが確実です。

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――他にも暑さが厳しい時期に意識すべきことを教えて。

外出時にはスマートフォンの扱いに注意し、ズボンのポケットなど身体に接触しやすいところは避けカバンなどに入れて持ち運びましょう。

スマホホルダーなども最近はよく見かけますが、日差しが強い日などは熱さによりスマートフォンが影響を受けてしまう可能性もあるので使用するシーンを考えてご利用ください。

カバンなどに入れる際は、水筒やペットボトルについた水滴などにも注意してスマートフォンがぬれないようにしましょう。

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連日の猛暑で、大量に汗をかく日はまだまだありそうだ。スマートフォンに水分が入らないように、持ち歩き方には気をつけたい。

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プライムオンライン編集部
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FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。