世界で2番目に高い山「K2(ケーツー)」の山頂を目指していた2人の日本人登山家の救助活動が終了すると発表された。2人が滑落したK2の7500m付近は、どのような世界が広がっているのか。
「ピオレドール=黄金のピッケル賞」を受賞した世界的登山家
パキスタン北部にある、世界で2番目に高い山「K2」。
この記事の画像(36枚)そのK2の山頂を目指し、滑落した登山家の平出和也(ひらいで・かずや)さん(45)と、中島健郎(なかじま・けんろう)さん(39)。
ヘリコプターの捜索で、2人の位置は確認されていたものの動きがなく、地上からも空からも救助が難しい場所のため、家族の同意のもと救助活動を終了すると、30日、所属会社が発表した。
登山界で最も権威のある「ピオレドール=黄金のピッケル賞」を受賞した、世界的登山家でもあった2人。2人が滑落したK2の7500m付近とは、どのような世界なのか。
2人が挑戦したのは前人未到のルート
写真家の石川直樹(いしかわ・なおき)さんが、K2に登った際の映像には、その様子が映し出されていた。
映像内のリポートには「標高7000m。カラコルムの山がたくさん見えています。」「いま、キャンプ1からキャンプ2に向かっている所です」とあり…
互いの体をロープでつなぎ、急斜面を登るも、所々むき出しとなった岩肌が見える。
後ろを振り返れば、足がすくむ高さだ。
3回目の挑戦でK2を登頂した石川さんは、平出さん・中島さんとも親交があったのだという。
石川さんによると、今回、2人が挑戦したのは、まさに前人未到ルートだったといい、「中島さんと平出さんが到達した7000m強というあたりは、過去に誰も到達したことのない西壁の新ルート上の斜面になりますね」
「その先がどうなっているのかとか、そういった情報がほぼない状態で、手探りで登っていったので、大変難しい登山をされていたと思います」と語る。
平出さんは2018年の会見で「やはり、自然はみんなに平等ですから」と、自然とはどういうものかを語っていた。
(「イット!」 7月31日放送より)