愛知県豊田市で7月28日、80代くらいの男性が横断歩道のないところで乗用車にはねられて死亡する事故がありました。近くに横断歩道があっても「そこまで行くのが面倒だなあ」ということがあると思いますが要注意です。交通事故で大ケガをした愛知県に住む男性が経験を語りました。

あま市に住む孫崎勲さん(81)は2022年、県道を渡ろうとしたときに車にはねられ足首を骨折する大ケガをしました。

孫崎勲さん:
バスが止まったものですから、後ろから車が来ないと思って行ったら、2歩か3歩行くまでにバーンとぶつかっちゃった。

近くには押しボタン式の信号もありますが、孫崎さんが事故にあったのは横断歩道がないところでした。いったいなぜなのでしょうか。

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孫崎勲さん:
(ボタンを)押すとね、僕1人だけ通って車は1分間ぐらい停止になるので、迷惑かなと思って。(Q.渡り切れる自信は?)それはありましたよ。

「わざわざ横断歩道を渡らなくても大丈夫」そう感じてしまうのは孫崎さんだけではありません。

愛知県警が、センターラインがある道路などで近くの横断歩道を渡らなかった高齢者620人に尋ねたところ、およそ8割が「遠いから」「いつも横断しているから」などと回答しました。さらに「注意すればよい」「いつも横断しているから大丈夫」と答えた人が7割ほどを占めました。

86歳男性:
(横断歩道を)渡らなかんけど、あそこまで戻るのが面倒。40歳まで野球をノンプロでやっとったで、普通の人よりは丈夫だと思う。

81歳女性:
車がいないなと思って、いつも渡るんです。自分さえ気を付けて通ればいいかなと思って。

「いつも大丈夫だから…」は禁物です。28日も豊田市で、80代くらいの男性が横断歩道のないところで乗用車にはねられて死亡する事故があり、警察は注意を呼びかけています。

愛知県警交通総務課の武田謙次警部:
長年渡り切れているという自信があって、それが成功体験に残っていると思います。危機意識を持っていただいて、横断歩道が近くにある場合は必ず利用してください。

(東海テレビ)

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