虫よけを選ぶ時のポイント

――虫よけの有効成分の「ディート」と「イカリジン」はどう違う?

ディートは50年以上使われている実績のある有効成分です。子供の場合は生後6カ月以上から使用できます。注意点としては、衣服やストッキングの上から使用すると、変色したり変形したりする場合があります。

イカリジンは2015年に認可された有効成分です。使用に年齢制限がなく、服の上からも使うことができます

ちなみに、ブユは服に覆われた部分は刺しませんが、蚊は速乾性の薄い布くらいなら、その上からも刺してきます。万全を期したい場合は、服の上にも虫よけを使うとよいでしょう。その場合、「イカリジン」なら使用できます。

虫よけを選ぶ際は忌避剤の種類と医薬品・防除用医薬部外品の表示をチェックしよう(画像はイメージ)
虫よけを選ぶ際は忌避剤の種類と医薬品・防除用医薬部外品の表示をチェックしよう(画像はイメージ)

――ほかにも、虫よけを選ぶ際のポイントはある?

虫よけは、「医薬品」または「防除用医薬部外品」の表示があるものを使うことをお勧めします。これらは、厚生労働省が、メーカーから提出された効果・安全性などのデータに間違いがないことを確認して承認したものです。

一方、植物性天然由来成分は、虫を遠ざけることはできても、刺されないようにする効果はありません。また、収穫した地域やその年の天候によって品質が変わってしまうため、必ずしも満足のいく結果が得られないかもしれません。さらに、安全性も変化するため、皮膚のトラブルを引き起こすリスクが生じます。

ブヨの生息地には他の危険な虫も

――ブヨのほかにもアウトドアで注意したほうがいい虫は?

ブユがいる自然豊かな場所には、ツツガムシやマダニなど、危険な病気を媒介し、時には命にかかわる症状を引き起こす虫もいます

ですから、これからのシーズンの旅行やアウトドアの際には、忘れずに虫よけは持って行ってほしいですね。ブユに効く虫よけならそれらにも有効です。なお、マダニは服の隙間から入るので、シャツの裾はズボンにインして、ズボンの裾は靴下に入れるなどして、マダニが入ってくる隙間を作らないことが大切です。

ちなみに、飛行機で移動する場合、スプレーやミストタイプの虫よけは持ち込みに制限がある場合があるので、航空会社のルールを確認しましょう。心配な場合は、シートタイプの虫よけを出発前に購入しておくといいでしょう。

私は油断して刺されてしまいましたが(笑)、虫よけを持って、安心して旅行やアウトドアを楽しんでください。



ブヨに刺されないためには、露出を控えた服装と、虫よけの塗り方、選び方が大切であることがわかった。後編では、ブヨに刺された際の応急処置と、こじらせて痒みが長引いてしまった際の対処法を紹介する。

(後編:“ブヨ”に刺された痒みが数年続くことも!?応急処置と悪化して「結節性痒疹」になった時の対処法

足立雅也(あだち・まさや)
害虫駆除や鳥獣対策を手掛ける「808シティ」代表取締役社長。大手害虫駆除専門チェーン店勤務中に全国コンクールで優勝。その後、業務用殺虫剤、噴霧器を販売する商社に転職。蚊やマダニに対する殺虫剤効力評価試験に協力する。宿泊関連業界、殺虫剤メーカーと協力し、トコジラミ駆除方法を研究し、講演や執筆にて全国に広める。独立後、自ら現場作業をする傍ら、数社の技術指導を行う。

足立雅也
足立雅也

害虫駆除や鳥獣対策を手掛ける「808シティ」代表取締役社長。大手害虫駆除専門チェーン店勤務中に全国コンクールで優勝。その後、業務用殺虫剤、噴霧器を販売する商社に転職。蚊やマダニに対する殺虫剤効力評価試験に協力する。宿泊関連業界、殺虫剤メーカーと協力し、トコジラミ駆除方法を研究し、講演や執筆にて全国に広める。独立後、自ら現場作業をする傍ら、数社の技術指導を行う。