給湯器などの窃盗が、関東で相次いでいます。
3月には千葉県市原市で給湯器が、5月には茨城県坂東市でエアコンの室外機が盗まれる被害が発生。

茨城・鹿嶋市 給湯器が盗まれホースだけに
茨城・鹿嶋市 給湯器が盗まれホースだけに
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さらに、7月19日には、茨城・鹿嶋市の住宅地の一軒家から、家の外に設置されていた給湯器が盗まれる被害が発生。
「めざまし8」は、給湯器が盗まれた家の持ち主を取材。犯行の手口が見えてきました。

わずか“3分”の犯行「すごく腹立たしい」

19日、午後1時7分。
住宅に設置されていた防犯カメラに映るのは、門にかけられているチェーンを乗り越えて敷地内に侵入する、上下黒い服に身を包んだ不審な人物の姿です。

周囲を警戒するそぶりもなく、そのまま敷地の奥に入っていきます。

給湯器らしきものを抱えて戻ってくる
給湯器らしきものを抱えて戻ってくる

侵入から約2分後…、給湯器らしき四角い箱のようなものを抱えて戻ってきました。

車を門の前につけて、そこに給湯器を積み込む
車を門の前につけて、そこに給湯器を積み込む

いったん門の前に降ろして、今度は車で戻ってくると、そのまま車に積み込み走り去っていきます。

姿を現してから、走り去るまでの時間はわずか3分。

害に遭った男性:
家についている、使用中の「給湯器」を外して持って行ったっていう。ネジもおそらく5、6本ついていたと思うんですが、それも外してっていうところですね。

実際の現場 門から入ってすぐの所に給湯器が設置されていた
実際の現場 門から入ってすぐの所に給湯器が設置されていた

侵入した入り口から給湯器の場所まで約3m。
迷う様子もなく、脇目もふらず給湯器に向かい、5、6本のネジを外して持ち去ったとみられています。

被害に遭った男性:
まあ悔しい、悔しい思いはすごくいっぱいあるんですけど。給湯器の付け替えとなると20~30万って聞くので、犯罪で簡単に奪ってしまうようなことって、すごく腹立たしいです。

被害を受けた男性は、3年前この住宅を購入。普段は東京で生活し、おもに週末はこの住宅を“別荘”として使用して過ごしていました。男性は、警察に被害届を提出したということです。

白昼、堂々と行われた給湯器の窃盗。
近隣の住民によると、近くに海岸があり週末には県外からやってくる人も多いため、不審な車両に気づきにくいと話します。

給湯器を盗んだ人物のものとみられる車
給湯器を盗んだ人物のものとみられる車

近隣住民:
海に遊びに来るサーファーの方が多いんで、その方がほとんどですかね?車の出入りは。まあ、他県ナンバーっていうのが当たり前のように海利用するんだろうな、っていう形ですから。

準備した上での犯行か?対策は

元埼玉県警捜査一課警部補の佐々木成三氏は、今回の犯行について、約3分という犯行スピードから、十分に準備をした上での犯行ではないかと指摘します。

元埼玉県警捜査一課 佐々木成三氏:
白昼、堂々と行っていますので、その間、この住宅においては誰も住んでいない、別荘で使っている、そういったことを知っていた可能性は高いと思いますね。
給湯器を盗むために、いろんな工具も用意しているんだと思いますね。かなり、(犯行を)スムーズに行っているなというふうには感じています。

――なぜ給湯器などの窃盗が相次いでいるのでしょうか?
転売目的なんですね。やはり、銅やアルミニウム、鉄などを使っていますので、その材料が、リサイクルの価値が高いと。となると窃盗のターゲットになるという。

人がいないことが分かっているかのように堂々とした犯行
人がいないことが分かっているかのように堂々とした犯行

では、こうした屋外に設置されている給湯器などの窃盗を防ぐためには、どのような対策をとればいいのでしょうか。防犯アドバイザーにその対策を聞きました。

防犯アドバイザー 京師美佳氏:
例えば地震用転倒防止金具、そういったもので壁に固定したり、また、床に打ち止めして動かないようにしていただくというのは、盗難にも有効な対策となります。それを外して、また、室外機の金具を外して…というような感じで、時間がかかりますので嫌がりますので。室外系用のカバーとかを設置していただくのも、一つの対策かと思います。
(めざまし8 7月23日放送)