数十年に一度しか咲かない“幻の花”リュウゼツラン。その花が福岡市の海の中道海浜公園で開花し、訪れた人たちは貴重な光景に感銘を受けていた。
辰年の今年にリュウゼツラン開花
「竹のように長い植物が生えています。一体、何でしょうか」と取材したリポーターも不思議そうに見上げる植物。
この記事の画像(8枚)タワー状に真っすぐ茎を伸ばしているのは、メキシコ原産の「リュウゼツラン」だ。リュウゼツランは、漢字で「龍舌蘭」と書くように、鋭いトゲのある肉厚の葉が、竜の舌を思わせることからその名がついたとされている。
折しも2024年は「辰年」。何かの縁があるのか、ないのか。リュウゼツランは数十年に一度しか開花しないことから“世紀の植物”などとも呼ばれている。
またその樹液をアルコール発酵させたメキシコの蒸留酒・テキーラは世界的に有名だ。
リュウゼツランの花言葉とその意味
福岡市東区の海の中道海浜公園では、2024年5月頃から茎が伸び始め、7メートルほどの高さにまで成長した。そして先端には、細長く黄色い花が咲き誇っている。
ちなみにリュウゼツランの花言葉は「繊細」と「貴婦人」だ。長い年月をかけて一度だけ花を咲かせる姿に気高さや繊細さを感じることからつけられたとされている。
リュウゼツランは、約30年かけて成長し、一度開花したら次第に枯れてしまうというまさに「幻の花」。訪れた人は、貴重な光景を写真に納めるなどして楽しんでいた。
この日、愛知県から訪れたという夫婦は「私、知らなくて。言われて感動しました」「こんなときに巡り会えて幸せです。本当に運がいい」と喜んでいた。
幻の花は8月上旬まで楽しめる
また園内で働いているスタッフは「成長段階から見守ってきていたので感無量です。やっと咲いたんだなと思って」と優しいまなざしで花を見詰めていた。
園の広報担当、山本樹さんは「こうして珍しい花に今年は出会えるということで、ぜひその貴重さを体験していただけたらと思います」と来園者が増えることに期待を寄せていた。
数十年に一度かもしれないリュウゼツランの花。海の中道海浜公園では8月上旬まで楽しめるという。
(テレビ西日本)