東京・渋谷の街を長年悩ませていた“落書き”対策に、6年前から挑む1人の女性がいる。
スローガンは「描かれたらすぐ消す」。渋谷から落書きをなくす活動を追った。

「楽しく街をきれいに」

午後8時、渋谷の繁華街。台車を引いた職員が向かった先は、人や車が多く行き交うガード下だ。壁に書かれていたのは、たくさんの落書き。

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「人通りも多いので『ここやられたね』と」

こう話し、黙々と落書きを消すのは、渋谷区きれいなまちづくり係の丸山陽子(まるやま・ようこ)さん。丸山さんは渋谷の街を長年悩ませていた“落書き”対策に6年前から挑んでいる。 

「落書きは犯罪なので困っている人もたくさんいる。悲しみながら消すのではなくて、楽しく消そうよと」

犯罪である落書きを“する人”よりも熱意を持って“楽しく消す”。そんな丸山さんの思いに賛同し、渋谷の街に関わる企業やボランティアが集い、これまで1000カ所以上の落書きを消してきた。

「みんなで楽しく街をきれいにしていることが、落書きに勝るまちづくりの一手なんじゃないかと」

スローガンは「描かれたらすぐ消す」。発見し次第、すぐに出動だ。

「めっちゃきれいになりましたよ!」と笑顔を見せた丸山さんの描くこれからの渋谷の未来とは。

「クリーンにしながら、それが一つのアートに見えるような、魅力のある渋谷の街を世界に発信していきたい」

多くの人が行き交う渋谷から落書きをなくす、丸山さんの活動はあすも続く。
(「イット!」6月3日放送より)

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