「岸田文雄夫人」と書かれた名札。
春の園遊会で、岸田首相の妻である裕子さんがつけていたこの名札が、SNSで「時代に合わない」と議論を呼んでいる。

「フルネームなし」の理由は?専門家が指摘

4月、約1400人が出席した「春の園遊会」。
その直前、両陛下や皇族方の到着を待つ招待客の胸には、名札が確認できる。

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出席者の1人である音喜多 駿参院議員がSNSに投稿したのは、岸田首相夫妻との記念写真だ。
首相の妻・裕子夫人の名札には「岸田文雄夫人」と書かれ、本人のフルネームは記されていなかった。

この“自分の名前がない名札”について、街の声は…。

20代女性:
自分がもし同じ立場だったら、“夫人”とつけられるのはちょっと嫌。

70代女性:
世の中の動きに即していないような気がする。それぞれの個人の名前で名札を作るべき。

一方、SNSでは、さまざまな意見が出ていた。

SNSのコメント:
「これはダメだよね?個人として見なされてない感じで腹立たしい」
「個人名がなくなるっていう不可思議な現象」

「あくまで招待者じゃなくて、同行者としての参加だから」
「逆に女性が招待されて夫がついていった場合は表記も逆になるはず」

2023年の春の園遊会に出席した森雅子参院議員が投稿した写真には、夫の名札には「森まさこ夫君」と書かれていた。

国際マナーにくわしい仙石宗久氏は「国際的に見ると、夫婦を1組の招待客として扱う考え方はある」としたうえで、こう指摘している。

仙石宗久氏:
「夫人」(との表記)をつけるということは、間違いじゃないと思います。
(それに加え)「内閣総理大臣夫人 岸田裕子」(と併記)の方がごく自然に読めるんじゃないか。

スペシャルキャスター・中村竜太郎さん:
私は個人名をちゃんと表記してほしいなって思いますね。確かに併記した方が分かりやすいというのはあると思うんですけども、やはり名前と個人というものはセットになってると思いますから。

遠藤玲子キャスター:
仙石さんいわく、名札表記のあり方については今後、時代の変化に合わせて変わっていくということが必要になってくるだろう、という見解を示されていました。
(「イット!」5月24日放送分より)