世界的建築家・安藤忠雄さんが熊本県に寄贈した、こども図書館「こども本の森 熊本」が4月7日開館し、セレモニーが開かれた。
安藤さん「熊本から東京、そして世界へ」
「こども本の森 熊本」は世界的な建築家・安藤忠雄さんが設計・建築し、熊本県に寄贈したもので、熊本市中央区の水前寺江津湖公園内に完成した。

4月7日の開館セレモニーには、安藤さんをはじめ、俳優で名誉館長の宮崎美子さんも参加し、蒲島郁夫熊本県知事から安藤さんへ感謝状が贈られた。

安藤忠雄さん:ここで子どもたちが本を読み、10人に1人は本の好きな子になってもらって。そして熊本から東京へ、東京からアジアや世界へ向け、大きな力になる子どもたちを作らないと、地球がやっていけない
安藤さんが講演「知恵を育んでほしい」
「こども本の森 熊本」には寄付で届けられた絵本や児童書だけでなく、漫画やくまモンの本など、約1万冊が並んでいる。

また、開館を記念して、安藤さんの講演会が中央区のホテルで開かれた。安藤さんは今回のこども図書館の場所を「ホタルがいる場所で水と緑もあり素晴らしい」と話し、「子どもたちがくまモンのように世界で活躍するためにも、知恵を育んでほしい」と期待を寄せた。
自由に好きな場所で本を読める造り
一夜明け8日から一般利用が始まり、オープンを待ちわびた親子連れでにぎわった。

館内は開放感のある吹き抜けの造りと天井にあしらわれた熊本県産のヒノキの香りが漂い、子どもたちは自由に好きな場所で本を読める。
一番の特徴は壁一面に並んだ絵本だが、一冊一冊バンドで止められていて、倒れてくる心配はない。

そして上の棚のものは、同じものが下の棚にあるので、小さな子どもでも読みたい本を簡単に手に取れる。
子どものワクワク感じられる図書館
一般利用初日に訪れた子どもたちは、絵本を手に目を輝かせ「たのしいです」と話していた。

一緒に来た母親は「図書館というよりワクワク。あ、あそこにもあんな絵本がある!と一目瞭然なので、(子どもの)そんな姿が感じられると思った」と話した。

「こども本の森 熊本」の入館は無料で、混雑を避けるため1日を4つの時間帯に分けた定員50人の入れ替え制となっていて、ホームページから予約し利用することができる。
(テレビ熊本)