イギリスで3月31日、チャールズ国王ががん公表後、公の場に初めて出席し市民と交流した。
市民からは、「キャサリン妃に幸せを」と声をかけられる場面もあった。
カミラ王妃も公務で王室を支えるなど、王室が危機を乗り越えながら、新しい姿を模索している様子が伝えられている。
国王ががん公表後、初めてミサに参加
イギリス王室のニュースについてお伝えする。
この記事の画像(11枚)3月31日に行われた復活祭イースターのミサにチャールズ国王が、がん公表後、初めて公の場にカミラ王妃とともに姿を見せた。
チャールズ国王は、積極的に市民と会話をしていた。
そこでは市民からはこんな声が投げかけられた。
市民が「キャサリン妃に幸せを」と声をかけると、国王は「ご親切にありがとう。寒い中、お待ちいただき感謝です」と返した。
今回の市民との交流はサプライズだったが、市民からはキャサリン妃をねぎらう声も飛び交い、国王もしっかりとそれを受け止めている印象だった。
キャサリン妃をめぐっては、画像の加工問題などいろいろあったが、人気は変わらないようだ。
病名が公表されない中で、3月10日に初めて発信した画像が加工されていたということで、情報公開のあり方が問題になっていた。
しかし、3月22日にキャサリン妃自らがSNSで映像を公開し、がんを告白したことで風向きが一気に変わった。
イギリスの世論調査機関「Yougov」ががん公表後に行った調査では、61%の人がキャサリン妃の健康について、「十分な情報公開が行われている」と答えている。
3月27日、カミラ王妃がイギリスのシュルーズベリーという街で単独で公務に臨んだ際に、子どもたちから「キャサリン妃に愛を」というカードを手渡され、カミラ王妃が「必ず渡すから」と答えている。
国全体でキャサリン妃の容体を見守っているという印象を受ける。
王室の絆を深める形に
そうした中、イギリスの報道によると、キャサリン妃ががんを公表する前日に、チャールズ国王と2人でランチをとったという。
この席で、チャールズ国王はキャサリン妃を「最愛の義理の娘」と呼んだということで、王室関係者は「2人が共有できることはたくさんあり、病との戦いの中でお互いをサポートし合えるだろう」と話しているという。
また、2人がランチするのは珍しいことだという。
2人が同時にがんに罹患することになったが、それが2人を強く結びつけ、さらには、王室の絆を深める形となった。
── 今回はサプライズでということだが、チャールズ国王の公務の見通しはどうなっているのだろうか?
今後の病状次第だが、6月のパレードには復帰してもらいたい。
そうした中で、チャールズ国王の療養に寄り添いながら、懸命に公務を行っているのが、カミラ王妃だ。
3月28日には、イギリス・ウスターで行われた「王室洗足式」というキリスト教の行事に、1人で出席した。
イギリス国教会の長であるチャールズ国王の代役を務めたということで、非常に歴史的だと評価されている。
このカミラ王妃は、ダイアナさんから、当時皇太子だったチャールズ国王を不倫で奪った女性とのイメージがつき、どうしても悪者の印象がぬぐいきれなかったが、今回目立ちすぎず、地道に国王を支える姿に共感が集まっている。
王室がさまざまな危機を乗り越えながら、懸命に新しい姿を模索しているという状況だ。
(「イット!」 4月2日放送より)