春休みの子どもたちが集まる長野市の児童館で、希望者に昼食を提供する試みが行われている。子どもの長期休暇中、保護者にとって毎日の弁当作りは負担となっているという声もある。市は、今回の試みをもとに他の施設にも広げられるか検討していきたいとしている。
1食400円の「おにぎり弁当」
楽しく遊ぶ子どもたち。長野市の若槻児童館。
昼前、市内の弁当店が配達に来た。
届いたのは、おにぎりやフライドチキン、たこやきなどが入った1食400円の「おにぎり弁当」。
それを子どもたちが受け取り、お昼にー。

「昼食の提供」長野市が試験導入
これは、長野市が今週からこの児童館で試験的に始めた「昼食の提供」。
事前に注文すれば持参しなくても有料で弁当を用意してもらえる仕組み。
3月21日は、28人のうち4人が注文した。
子どもたちには「おいしい」と評判だ。
長野市こども未来部の原山恵徳さんは、「学校が休みの日、春休みや夏休みなど長期休業中は学校の給食がないので、毎日昼食を作るのは大変だという声もあって実施した」と話す。

子育て世帯の負担軽減に
長期休み中の学童保育の昼食提供は、子育て世帯の負担軽減につながるとして、こども家庭庁が全国に広めようとしている。
一方で、業者の確保の難しさなどから、実施できない自治体が多く、県内19市もほとんどが弁当を持参している。
若槻児童館は、2月、保護者を対象に「春休み中の昼食提供」についてアンケートを実施。およそ3割の保護者から「利用したい」と回答があり、市に相談して試験的に実施することになった。

保護者「気持ちが楽に」
弁当を注文した保護者は、「気持ち的に弁当があると安心して預けられるし楽で助かる。1食400円は気持ちの余裕を買う値段であれば、そのくらいは必要なのかな」と話す。
長野市こども未来部の原山さんは、「注文の取りまとめ、金銭の管理や食事が子どもたちの好みに合うのかなど、さまざまな課題があると思うが、一つ一つ検証していきたい」と、市は今回の試みをもとに他の施設にも広げられるか検討していきたいとしている。

(長野放送)