「もしかしてあなた、僕を無視して原付バイクで首都高に入っちゃうタイプ?危ないよ。危険すぎ。それに法律違反」

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首都高速道路の公式X(旧ツイッター)に投稿された、原付バイク運転者への注意喚起。
実は今、「原付バイク」が高速道路に誤って入ってしまう“誤進入”が増加しているといいます。

国交省などによると、原付バイクが高速道路に“誤進入”した件数は増加傾向にあり、最新のデータでは、年間2160件と過去最多に上っています。

東名高速道路で撮影された映像には、高速を走っていることに気づいていないのか、リュックを背負い悠然と走る原付バイクの姿が。

トンネルから出てきた原付バイクに慌てて駆け寄るパトロール隊
トンネルから出てきた原付バイクに慌てて駆け寄るパトロール隊

静岡県内の新東名高速道路でも、トンネルから原付が出てきました。気づいたパトロール隊が慌てて走り寄り、停止させます。

誤進入は“若者”が多い?「ナビアプリ」の落とし穴

首都高速道路株式会社によると、このような高速道路への原付バイクの誤進入には、“ある傾向”があるといいます。

首都高速道路株式会社 小山拓哉氏:
(誤進入は)若年層が中心でして、中には料金場をそのまま突っ切ってしまうという方もいるんです。

意外にも、判断能力も衰えておらず、普段から乗り慣れているはずの“若者”が多いといいます。

交通事故鑑定人の中島博史氏は、この原因を近年普及した、スマートフォンで利用できる「自動車向けのナビアプリ」が関係している可能性があると指摘。

交通事故鑑定人 中島博史氏:
(ナビアプリで)ルートを決定するときに、車両の区分に“原動機付き自転車”(原付バイク)が独立してはありません。本来であれば、高速道路に入れないような原付バイクの運転手さんも、そのナビに従って行ったために、そのまま高速道路に入ってしまうことがあるのだと思います。

首都高速道路やNEXCO東日本などは、誤進入を防ぐために「ナビアプリ」の設定に注意を呼びかけています。

しかし、高速道路の入り口には「原付禁止標識」や「自動車専用標識」など標識だけでなく、警告などもあるにも関わらず、なぜ若い世代がそれを見落としてしまうのでしょうか?

渋谷を行く自動車免許を持つ若者たちに、「自動車専用道路」の標識の意味を理解しているか聞いてみると、40人中26人、約6割が「分からない」と回答しました。

交通事故鑑定人 中島博史氏:
(ナビが指しているから)「通過してもいいんだ」というような、ある種の思い込みで入ってしまうのではないかと思います。

首都高などは、「誤って入ってしまった際は安全な場所に停車したうえで、緊急ダイヤルや警察に通報し指示に従ってほしい」としています。
(「めざまし8」3月14日放送より)