11日、瀬戸内海の播磨灘でイカナゴ漁が解禁した。しかし、2024年は記録的な不漁となっており、初競り価格は史上最高値を記録。播磨灘や大阪湾では禁漁が既に決定し、史上初めて、全面的な禁漁となる。原因は、温暖化やエサとなるプランクトン減少の可能性があるという。

初競りの価格が史上最高値

醤油や砂糖で甘辛く煮込んだ関西の春の風物詩「イカナゴのくぎ煮」。

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兵庫県では知り合いに送る習慣から「春の年賀状」とも呼ばれているが、今、記録的な不漁が続いている。11日、瀬戸内海の播磨灘で漁が解禁。午前11時過ぎ、兵庫県明石市の漁港に船が帰って来た。

船にはイカナゴが積み上げられている。13箱と例年より少し少ない印象だ。

初日の水揚げ量は、約500kg。初競りの価格は、25kg約17万円と史上最高値となった。

明石市の魚の棚商店街には、この日を待ちわびていた多くの人の姿があった。値段は1kg6000円と2023年の2倍だ。

店員が「3万6千円!」と言うと、客から「え~、6つで!すごいね~」という声が上がった。大阪から来た人は「いつもなら10~15kg買うが、2024年は2kgしか買えない」と話している。

わずか1日で禁漁に

不漁の影響で播磨灘での漁も、わずか1日で禁漁になった。

すでに大阪湾でも禁漁が決まっていて史上初めて、全面的な禁漁となった。

兵庫県水産技術センターによると、不漁の原因は、温暖化による水温の上昇や、餌となるプランクトンの減少ではないかという。
(「イット!」 3月12日放送より)

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