アメリカの映画の祭典アカデミー賞で視覚効果賞を受賞した、山崎貴監督の「ゴジラ-1.0」。

ゴジラ生誕70年の記念作品の位置づけで、邦画実写作品の中で、全米興行収入は歴代1位となっている。

レッドカーペットに映えるゴジラシューズ AFP=時事
レッドカーペットに映えるゴジラシューズ AFP=時事
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日本作品で初めて視覚効果賞にノミネートされ、初受賞という快挙自体が大きく注目されているが、実はその足下にも熱い視線が注がれている。視線の先は、山崎監督ら4人が履く靴だ。

ゴジラの手がかかとに

山崎監督らが履いていた靴は、鋭い爪が光るゴジラの手がかかとになった「ゴジラシューズ」。強烈なインパクトを放つこの靴を世界各国のカメラマンが撮影して配信した結果、「なんてクールなんだ」「これはどこで買えるの?」など「ゴジラシューズ」が海外でバズる状況になっている。

この靴、一体誰がデザインしたのか、そして買えるのか?当のデザイナーに話を聞いた。

海を渡ったゴジラシューズ

この靴をデザインしたのはアパレルブランド「ha | za | ma」のデザイナーである松井諒祐氏(35)だ。松井氏によると、数年前に別の映画の完成披露試写会で、女優の浜辺美波さんに、かかとが銃の形をした靴を提供した際、今回の「ゴジラ-1.0」の岸田一晃プロデューサーがその靴を気に入り、ゴジラの舞台挨拶用の靴を発注してきたのだという。

松井さんのXより
松井さんのXより

ゴジラシューズは上映開始時の舞台挨拶で実際に使用され、コラボ商品として2023年12月1日までは受注販売もされていた。

その後「ゴジラ-1.0」が様々な賞レースで賞を獲得するようになると、授賞式ごとに山崎監督はこの靴を着用。ついにアカデミー賞にノミネートとなった際に、アメリカに渡る4人用に、改めて「ゴジラシューズ」を納品したという。

松井さんのXより
松井さんのXより

松井さんはアカデミー賞の行方をネットでチェックしていたそうだが、授賞式を前に「朝からレッドカーペットで靴の画像がバズっていたので、その対応をしていた」という。あまりのバズりぶりに、受賞の瞬間は見逃してしまったというが、松井さんは「心からおめでとうございます!」と映画制作陣に祝辞を送っていた。

背景のセットは実際に映画で使われた“本物” 松井さんのXより
背景のセットは実際に映画で使われた“本物” 松井さんのXより

こうした形で世界中に自分の作品の映像が拡散したことについては、「海外に関しては、見て貰う機会があれば反響はあるだろうと思っていました。ただ伝える方法がなかったです」と話す。英語での情報発信も始めたということで、反響の大きさについては、「この靴はどこで買えるの?とかたくさん情報が来すぎていて追い切れていない」ということだ。

8万8000円で買えるかも

ゴジラシューズの受注販売は去年12月にいったん終わっている。だが、松井さんによると、ゴジラシューズは製作段階で反響が大きそうとの手応えがあったため、在庫の材料が多めに残されているということで、今後即売会などの場面で販売したいという。

松井さんのXより
松井さんのXより

価格は、男性用のドレスシューズが8万8000円、女性用のヒールパンプスは7万8000円(いずれも税別)だという。もし反響が予想より大きい場合には、製造数を増やすことも考えるとしている。

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プライムオンライン編集部
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FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。