任期満了に伴う熊本県知事選挙が3月7日告示され、4人が立候補を届け出た。
4期務めた蒲島知事の不出馬で新人のみによる戦い。16年ぶりの熊本の新しいリーダーを決める17日間の選挙戦がスタートした。

現職不出馬 新人4人による選挙戦開始

立候補したのは届け出順に、いずれも無所属新人で、元高校教師の宮川一彦氏、元熊本市長の幸山政史氏、建設会社社長の毛利秀徳氏、元熊本県副知事の木村敬氏の4人。

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熊本県内の有権者数は6日現在で143万4575人だ。

元高校教師・宮川候補「地方創生を」

荒尾市在住で元高校教師の宮川一彦氏は3月7日朝、自ら立候補を届け出た後、県庁前で報道陣の取材に応えた。

無・新 宮川一彦候補(58):
人口減少、超少子高齢化の流れが止まらない。何とかして私が住んでいる熊本県を発端としてこの流れを止めていきたい。各地方を活気ある町にしていきたいという考えの下、立候補させてもらった。まず考えているのが地方創生。熊本市が中心になっているが、みんなが中心なので、熊本市に拠点がある学園を県の南部に置きたい。有名私立大学ないしは国公立大学を県南部に設立して学園都市を築きたいというのがまず一つ

宮川氏は「地方創生」を公約のメインに掲げ、「国公立大学の設立や省庁機能の移転によって地域を活性化させる」と訴える。

政党からの支援を受けない宮川氏は、自転車などを使って県内各地を回り、自らポスターを張って、そこで有権者とふれあう草の根の選挙戦を展開し浸透を図る。

元熊本市長・幸山候補「小さな声拾う」

無・新 幸山政史候補(58):
TSMC自体を否定するつもりはありませんが、そこだけに注目し、浮かれては見えなくなる世界がたくさんある。困っている人の、小さな声だが一生懸命発している声を拾い上げていくのが、私が目指す政治

無所属・新人で知事選に3度目の挑戦となる元熊本市長の幸山政史氏は、2020年7月豪雨の被災地・人吉市を第一声の場所に選び「地域格差が広がる中、TSMCの経済効果を県南部にも届けたい」と訴えた。
出陣式には自主的支援や応援を表明している立憲民主党や国民民主党、社民党や共産党の県組織の幹部も駆け付けた。

幸山氏は初日の7日は、選挙カーで人吉市や相良村、五木村などを回った。

無・新 幸山政史候補(58):
将来に対する不安はかなり増していると思う。そういう声をしっかりと受け止め県南に光を当てる、発信するんだと強く訴えていきたい

建設会社社長・毛利候補「後遺症の救済を」

建設会社社長の毛利秀徳氏は熊本市中央区で第一声をあげた。

無・新 毛利秀徳候補(46):
ワクチン問題についても、箝口令(かんこうれい)が敷かれているのか分からないが、これだけの人が亡くなっていても誰もワクチン問題を取り上げない。一番大切なのは皆さんと向き合って皆さんの命をつなげるそこが一番大切

新型コロナワクチンの後遺症で苦しむ人の救済を訴える毛利氏。蒲島県政の新型コロナワクチン後遺症への対応や情報開示の姿勢などについて「県民の声に向き合っていない」と批判した。
また、少子化問題について「行政だけでは対応できない」と指摘。県民の声を聞き、寄り添った政治をしたいと訴えた。

無・新 毛利秀徳候補(46):
誰のための熊本県なのか。5年後、10年後、子どもたちが笑顔で安心できるのか。そういった熊本県を目指す。県民が参加できる政治、県民が参加できる行政を目指そう

元副知事・木村候補「良き流れを継続」

元熊本県副知事の木村敬氏は出陣式に先立ち、熊本地震からの復興のシンボル熊本城の天守閣を望む加藤神社で必勝祈願を行った。

無・新 木村敬候補(49):
8年前の熊本地震を思いながら、この8年間の復旧・復興、県民みんなでよくここまで頑張った。この流れをより強くしていくために私は頑張っていきたいという思いを加藤神社と熊本城に誓った

その後、新市街アーケードでの出陣式には、木村氏を推薦する自民党や公明党所属の県議などをはじめ、熊本県内自治体のトップや各種団体の関係者などが参加。蒲島県政の今の良き流れをより強く大きくしていくと訴えた。

無・新 木村敬候補(49):
蒲島県政の良き流れをしっかり受け継ぎ、そして十分にやりきれなかったことは副知事として仕えてきた私が責任を持ってやり遂げる。熊本で地方創生ができなければ全国どこでもできない。この熊本が持ってる農林畜水産業や医療福祉体制、熊本が持っている素晴らしい力を最大化する。県民の皆さんとともに未来を開いていく。県民が主人公の行政を全力で私がやっていく。皆さんと共に未来の扉を一緒に開こう

(テレビ熊本)

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